出版社を探す

ブルーバックス

カラー図解 進化の教科書 3

系統樹や生態から見た進化

著:カール・ジンマー
著:ダグラス・J・エムレン
他訳:更科 功

紙版

内容紹介

ハーバード大学、プリンストン大学他アメリカの200校以上の大学で教科書として採用され、評価も高い1冊を3分冊にした最終巻。この3巻で進化についての確実な知識が得られる、世界中でもっとも読まれている進化の教科書の決定版。

第1巻では、生命は、そして人類は、いつどのように誕生したのか、進化の歴史が明らかに。第2巻では 遺伝的浮動、自然淘汰といった進化のメカニズムを、集団内での進化の鍵を握る対立遺伝子との関わりを検証しながら解明。そしてこの第3巻で、系統樹や生態を通して、様々な進化について詳しくひもといていきます。

進化の歴史を復元し、謎に迫るために有効である系統樹。形態形質から作る、あるいは化石を組み込むなど、様々なデータから系統樹を作る手法を示します。また、遺伝子情報から作る分子系統樹についても述べ、それを使って生物学上の疑問に迫ります。
さらに、生物の形質や行動には驚くほどの多様性があるが、それがどのような進化メカニズムで生み出されたか、また種間でどのような相互作用をしながら進化するか、など生物のあらゆる進化について触れています。

・眼を持たない動物から、複雑なしくみの眼を持つ動物に、どのように進化したか
・なぜダーウィンフィンチはくちばしの形が多様な14種に変化したのか
・羽毛と鱗の発生は同じ遺伝子に由来している?
・キリンもヒトも首の長さに関係なく、頸椎の数が同じなのはなぜ?
・キリンにはなぜ6mにもなる、必要以上に長い反回神経があるのか
・イルカとサメはなぜ泳ぐときの体の動きが違うのか
などが解き明かされていきます。

生き生きとしたイメージがわくイラストや写真、具体的な例が満載。説明は簡潔で、一般の読者にも楽しく読めるような、こきみよいテンポで話が展開。進化の歴史から最先端の研究まで網羅している。21世紀の進化研究の行き先を示す人類必読のシリーズ完結編。

目次

第9章 系統樹
9・1系統樹思考
9・2系統と分類
9・3系統の復元
9・4化石と系統樹の時間関係
第10章 遺伝子の歴史
10・1合祖する遺伝子
10・2遺伝子の系統樹と種の系統樹
10・3分子系統学の方法
10・4実験系統樹
10・5分子系統学の4つの話題
10・6自然淘汰と中立進化
10・7ゲノムの解読
第11章 遺伝子から表現型へ
11・1現在進行中の適応進化
11・2遺伝子の新しい使いみち
11・3遺伝子のツールキット
11・4ネットワークの再利用
11・5眼の進化
11・6進化における制約
11・7歴史的な制約
11・8収斂進化
第12章 種間関係の進化
12・1生命の網
12・2集団内の変異
12・3多様性を高める共進化
12・4内部共生:2種が1つになる
12・5ゲノムへの寄生者
第13章 行動の進化
13・1行動も進化する
13・2近視眼的淘汰と利己主義
13・3じゃんけん
13・4どうして社会を作るか
13・5血縁の重要性
13・6行動の配線をやり直す
13・7動物の才能

著者略歴

著:カール・ジンマー
1966年生まれ。サイエンスライター
『進化大全』(光文社)、『進化』(岩波書店)、『ウィルス・プラネット』(飛鳥新社ポピュラーサイエンス)など多数。
他訳:更科 功
1961年8月12日、東京生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業。民間企業勤務を経て、大学に戻り、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。専門は分子古生物学で、主なテーマは「動物の骨格の進化」。
『化石の分子生物学』(講談社現代新書)で、第29回講談社科学出版賞受賞。

ISBN:9784062579926
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:416ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2017年08月
発売日:2017年08月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PSAK