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らくらく本

朝日新聞版 寅さんの伝言

マドンナから山田洋次監督まで“寅さん関係者”インタビュー集大成

著:小泉 信一

紙版

内容紹介

2011年4月から2013年3月に朝日新聞日曜版に連載された人気インタビューコラムを書籍化。歴代マドンナはじめ、意外な共演者から山田洋次監督までが、寅さん=渥美清から学んだこと、寅さんに伝えたいことを語り尽くす。寅さんについて初めて語るという大物女優も。あわせて、日本各地で寅さんを支えた市井の人々へのインタビューも採録。


2011年4月から2年間にわたり、朝日新聞日曜版に連載された人気インタビューコラムと、ほぼ同時期の『寅さんDVDマガジン』連載コラムを集約した“寅さん関係者の一大インタビュー集”。執筆はともに “朝日新聞社大衆文化担当”小泉信一記者(現・編集委員)。
登場するのは、マドンナをはじめシリーズに出演した絢爛たる俳優や山田洋次監督など、まさに表舞台の人びと。さらに、地方ロケで世話をした旅館の主人や、現地で採用されたエキストラたち、「日本中で寅さんを支えた人びと」です。
有名無名を問わず、関係者が長い年月を経ていま語る思いや言葉の数々は滋味深く、知られざるエピソードも満載。寅さんファンならずとも読み応え十分です。小泉信一記者の素朴な視点とエレジーを感じる文体も、純粋な読み物として読者を大いに楽しませてくれます。

目次

・山田洋次監督「大震災に思う 思い続ければ見えてくる」
・光本幸子「監督に口説かれて出演した記念すべき最初の失恋相手」
・竹下景子「寅さんは国境を越える ドナウ、江戸川、そしてアフリカ」
・吉永小百合「幻となった3度目の歌子 もう一度出演するべきだった」
・松坂慶子「色々あるけど明るく生きていこうよ」
・榊原るみ「『素晴らしき相手にめぐりあうのもこれ人生であります』」
・いしだあゆみ「寅さんは男の中の男 心の中で欲望と闘っている」
・桃井かおり「私生活でもたしなめられた『お嬢さん、ブレーキを踏みなさい』」
・八千草薫「寅さんへのプロポーズ 愛しながらの別れは切なく」
・若尾文子「どこかずれている そのずれたところで勝負」
・岸惠子「聞いていてスーッとする 惚れ惚れした七五調のリズム」
・都はるみ「『都はるみの左肩には歌の神様が座っている』」
・夏木マリ「ヨーロッパの香りがする 付き合うなら最高の男性」
・真野響子「大船に集まった『とらや一家』はまるで本当の家族のようだった」
・香川京子「自分に厳しい人の印象 哲学的なにおいを感じた」
・音無美紀子「寅さんのような男性がいたらずっと面倒を見てあげたい」
・秋吉久美子「男はみんなどこか『寅さん』 女はみんなどこか『さくら』」
・栗原小巻「若くない真知子には見えた寅さんの涼しさと寂しさ」
・長山藍子「ひとつの時代を寅さんと一緒に生きた」
・佐藤オリエ「皮肉って『さしずめ』 でも渥美ちゃんはインテリだった」
・浅丘ルリ子「『寅さんと結婚させて』監督にそう頼んだ最後のリリー」
・財津一郎「下町をウロウロしていたうさんくさい正体不明の人」
・大村崑「『一升枡には一升。あんまり欲張っちゃいけないよ』」
・毒蝮三太夫「山田監督にずばり言われた『寅さんよりいい男では困る』」
・柄本明「『板橋のほうの職安脇のドブに頭を突っ込んで死んでるよ』」
・笹野高史「『何か面白いこと、あった?』懐かしいあの口癖を聞きたい」
・倍賞千恵子「兄から教わったことは、優しさ、思いやり、厳しさ」
・前田吟「テレビドラマ『泣いてたまるか』で初共演 変幻自在の演技に驚く」
ほか

著者略歴

著:小泉 信一
1961年、神奈川県川崎市に生まれる。参拝客でにぎわう川崎大師の門前町で育つ。1988年、朝日新聞社入社。前橋支局、根室通信局を経て東京社会部、名古屋社会部へ。2000年、東京社会部に戻り下町の支局長や遊軍記者として筆をふるう。本書執筆当時は、「東京社会部・大衆文化担当」の肩書き。13年4月より大阪本社編集委員。著書に『東京下町』(創森社)、『おーい、寅さん』(朝日新聞出版)、『東京スケッチブック』(創森社)がある。

ISBN:9784062184595
出版社:講談社
判型:4-6
ページ数:223ページ
定価:1200円(本体)
発行年月日:2013年06月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATF