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講談社学術文庫

西国立志編

著:スマイルズ,S.(サミュエル)
訳:中村 正直

紙版

内容紹介

原著『自助論(セルフ・ヘルプ)』は、世界10数ヵ国語に訳されたベストセラーの書。日本では明治4年、『西国立志編』として中村正直により翻訳刊行された。「天は自ら助くる者を助く」という独立独行の精神を思想的根幹とした、欧米史上有名な300余人の成功立志談である。この自助精神は、近代国家と資本主義の形成期にあって、新しい日本と自分の前途に不安を抱いていた多くの青少年に希望の光明を与えた。福沢諭吉の『学問のすゝめ』と共に、明治の2大啓蒙書。

目次

●第1編 邦国および人民のみずから助くることを論ず
・1 みずから助くるの精神
・2 人民は法度の本
・3 国政は人民の光の返照なり  ほか
●第2編 新機器を発明創造する人を論ず
・1 英国の人民、職事に勉強すること
・2 労苦の工場は、「学校の最も善きもの」と称すべし
・3 ヒュー・ミラー、工事練習の益を論ず  ほか
●第3編 陶工三大家、すなわちパリッシー、ベットガー、ウェッジウッド
・1 フローレンスの人ルカ、その業を勉むること
・2 ベルナルド・パリッシー
・3 ベットガーのこと
・4 ジョサイア・ウェッジウッド  ほか
●第4編 勤勉して心を用うること、および恒久に耐えて業をなすことを論ず
・1 大功業は、平常なる工夫によりて得られるべし
・2 福運は勤勉の人に従う、ならびに英才の説
・3 ニュートン、ケプラー、みずからその学問をなせし工夫を語る  ほか
●第5編 幇助、すなわち機会を論ず、ならびに芸業を勉修することを論ず
・1 大功効は、偶然撞着(ぐうぜんどうちゃく)して得るものにあらず
・2 大人(たいじん)は小事を藐忽(びょうこつ)せず
・3 ニュートンおよびヤングの発明は、偶然と称しがたし  ほか
●第6編 芸業を勉修する人を論ず
・1 天才ありといえども、必ず勉強の力を要す
・2 芸を好むものは、利のためにするにあらず
・3 ミケランジェロ、清廉淡薄(せいれんたんぱく)にして、彫像学を勉むること  ほか
●第7編 貴爵の家を創めたる人を論ず
・1 古(いにしえ)は尊貴の族、今は多くの平民に混ずること
・2 現存する貴爵の家、多く商賈(しょうこ)より起こりしこと
・3 リチャード・フォーリー、釘を造ることの秘を探らんと欲し、艱難(かんなん)を冒せしこと  ほか
●第8編 剛毅を論ず
・1 人の品性は、小事の中に著し、鎚を揮(ふる)うの力
・2 剛毅の心志
・3 人、つとに事業に志を立つべし  ほか
●第9編 職事を務むる人を論ず
・1 事務の境界、狭小ならず
・2 職業の

ISBN:9784061585270
出版社:講談社
判型:文庫
ページ数:556ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:1981年