出版社を探す

講談社現代新書

ゲーム的リアリズムの誕生

動物化するポストモダン 2

著:東 浩紀

紙版

内容紹介

現代日本の物語的想像力の行方とは? オタクを中心として大量に消費されているライトノベル、ゲーム等の作品分析を通じて、ポストモダン社会の生をも見通す。文芸批評に新たな地平を切り拓いた快著。


前著より5年半! 物語の行方がここにある!!

話題を呼んだ前作『動物化するポストモダン』より5年半の待望の続編です。本書では、前作の問題意識(オタクの消費行動を分析することで現代社会を読み解く)を引き継ぎつつ、さらに「涼宮ハルヒ」シリーズなどのライトノベル、「ひぐらしのなく頃に」などのゲーム、舞城王太郎の小説などを読解することを通じて、日本の物語(文学)の行方について解いていきます。明治以降の「自然主義的リアリズム」、大塚英志の「まんが・アニメ的リアリズム」に対して「ゲーム的リアリズム」とは何か? まさに文芸批評の枠を超えた快著です。

目次

序章
 ポストモダンとオタク/ポストモダンと物語/
 ポストモダンの世界をどう生きるか
第1章 理論
 A.社会学
   ライトノベル/キャラクター1/ポストモダン/
   まんが・アニメ的リアリズム/想像力の環境/二環境化
 B.文学1
   現実/私小説/まんが記号説/半透明性/文学性
 C.メディア
   「ゲームのような小説」/ゲーム/キャラクター2/
   「マンガのおばけ」/ゲーム的リアリズム1/コミュニケーション
第2章 作品論
 A.キャラクター小説
   環境分析/『All You Need Is Kill』/ゲーム的リアリズム2/
   死の表現/構造的主題
 B.美少女ゲーム
   美少女ゲーム/小説のようなゲーム/『ONE』/
   メタ美少女ゲーム/『Ever17』/『ひぐらしのなく頃に』/
   感情のメタ物語的な詐術
 C.文学2
   『九十九十九』/「メタミステリ」/プレイヤー視点の文学/
   世界を肯定すること
<付録A>不純さに憑かれたミステリ――清涼院流水について
<付録B>萌えの手前、不能性に止まること――『AIR』について

ISBN:9784061498839
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:339ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2007年03月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB