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角川ソフィア文庫

悪文 伝わる文章の作法

編著:岩淵 悦太郎

紙版

内容紹介

不用意な語順、たった一文字の助詞のちがい、
身勝手な句読点の打ち方によって、
日本語は読み手に届かないばかりか、
誤解や行き違いをひきおこしてしまう。
すらりと頭に入らない悪文の、
わかりにくさの要因はどこにあるのか?
随筆、ニュース、論説、広告、翻訳文など、
伝わらない文章の具体例をあげて徹底解剖。
悪文の撃退法を50の鉄則で示し、添削法を明かす。
伝わる作文の作法が身につく
超ロングセラー、異色の文章読本!

目次

はじめに

■ 悪文のいろいろ
・わかりにくい文章
・誤解される表現
・堅すぎる文章
・混乱した文章

■ 構想と段落
・段落なしは困る
・改行しすぎは段落なしにひとしい
・構想の立たない文章
・構想のよくない文章

■ 文の切りつなぎ
・長すぎる文はくぎる
・判決文のまずさ
・ニュース放送のわかりやすさ
・すぎたるは及ばざるがごとし
・歯切れのよい文章

■ 文の途中での切り方
・中止法のいろいろ
・長い文は読みにくいか
・「そうして結合」をつないだ文
・連用形による中止法
・句読法
・接続助詞の「が」
・悪文としての中止法

■ 文の筋を通す
・首尾が整っていない
・省略がすぎる
・並べ方がまずい
・副詞のおさめが悪い
・助詞へのおさめが悪い

■ 修飾の仕方
・助詞のくりかえしと省きすぎ
・並列の一方を忘れた文
・修飾語のかかり方が乱れた文
・どこにかかるのか、わからない修飾語
・離れすぎた修飾語
・長すぎる修飾語
・はさみこみ

■ 言葉を選ぶ
・ひとり合点
・「ように」の使い方一つでも
・引っかかるつながり方
・無知か、慣用の無視か
・あまりにも感覚的
・イメージがちぐはぐ

■ 敬語の使い方
・皇室敬語の今と昔
・敬語の三種と、そのきまり
・敬語のつけすぎ
・敬語の誤用
・敬語の不足
・文体の不統一

■ 悪文をさけるための五十か条

文庫版あとがき

著者略歴

編著:岩淵 悦太郎
1905年、福島県生まれ。国語学者。30年、東京帝国大学文学部卒業。同大学助手を経て、大阪高等学校、第一高等学校、東京女子高等師範学校で教授を歴任したのち、国立国語研究所所長。国語学会代表理事、国語審議会委員として、当用漢字表の改革に貢献した。『現代の言葉 正しい言葉づかいと文章』(講談社)、『現代日本語 ことばの正しさとは何か』(筑摩書房)、『国語の心』(毎日新聞社)、「日本語 語源の楽しみ」シリーズ(グラフ社)など多数の著書があるほか、『岩波国語辞典』(岩波書店)の共編著者をつとめた。78年、没。

ISBN:9784044000813
出版社:KADOKAWA
判型:文庫
ページ数:288ページ
定価:800円(本体)
発行年月日:2016年10月
発売日:2016年10月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:CFG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:2GJ