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角川文庫

馬鹿一

著:武者小路 実篤

紙版

内容紹介

「この世は美しいものでいっぱいなので、醜いものをみる暇はない」――他人に馬鹿にされながらも、なんの変哲もない石や草を描き続ける画家・馬鹿一。決して上手とは言えないが、自然を愛する素直な人柄が表れる彼の絵は、不思議と周囲の眼を引きつける――。時代を超えて読み継がれる武者小路実篤の代表作『真理先生』の登場人物が織りなす、明るい知恵と人間愛に満ちた名作短篇集。

目次

ある島の話
山谷の結婚
彼の羨望
美 人
優しい心
天衣無縫
二老人
どっちが笑う
不思議
悪魔の微笑
幸福な女
一滴の涙
兄 弟
今にやるぞ
泰山の個展
書家泰山の夢(一幕)
馬鹿一
馬鹿一の夢(一幕)
仕合わせな男

著者略歴

著:武者小路 実篤
東京・麹町生れ。子爵家の末子。1910(明治43)年、志賀直哉らと「白樺」を創刊、「文壇の天窓」を開け放ったと称された。1918(大正7)年、宮崎県で「新しき村」のユートピア運動を実践、『幸福者』『友情』『人間万歳』等を著す。昭和初期には『井原西鶴』はじめ伝記を多作、欧米歴遊を機に美術論を執筆、自らも画を描きはじめる。戦後、一時公職追放となるが、『真理先生』で復帰後は、悠々たる脱俗の境地を貫いた。1951(昭和26)年、文化勲章受章。

ISBN:9784041137840
出版社:KADOKAWA
判型:文庫
ページ数:320ページ
定価:740円(本体)
発行年月日:2023年06月
発売日:2023年06月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ