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岩波新書 新赤版 1941

記者がひもとく「少年」事件史

少年がナイフを握るたび大人たちは理由を探す

著:川名 壮志

紙版

内容紹介

殺人犯が少年だとわかるたびに、報道と世間は実名・匿名、社会・個人の責任、加害・被害の間で揺れ、「少年」像は戦後から現在まで大きくシフトした。白昼テロ犯・山口二矢から、永山則夫、サカキバラへ、そして「少年」が消えた現在までをたどり、成人年齢引き下げの中、大人と少年の境の揺らぎが示す社会のひずみを見つめる。

目次

プロローグ
凡 例

第1章 戦後復興期 揺籃期の少年事件
――少年事件は、実名で報道されていた!

第2章 経済成長期 家庭と教育の少年事件
――少年事件とは、子供の事件

第3章 バブル時代 逸脱の少年事件
――メディアの「型」から外れる少年たち

第4章 バブル前後 曲がり角の少年事件
――子供だましをしていた捜査機関や司法

第5章 平成初期 少年と死刑
――18、19歳をめぐる死刑存廃論

第6章 少年事件史の転成
――加害者の視点から被害者の視点へ

第7章 21世紀の精神鑑定 発達障害の時代
――「環境」責任から「個人」責任へ

第8章 少年事件の退潮
――市民が少年を裁く時代に

補 記

最終章 少年事件を疑う
――少年がナイフを握るたび大人たちは理由を探す

参考文献

著者略歴

著:川名 壮志
川名壮志(カワナ ソウジ)
1975年生まれ.2001年早稲田大学法学部卒業
現在―毎日新聞記者
著書―『謝るなら、いつでもおいで』(集英社,のち新潮文庫),『僕とぼく』(新潮社,のち新潮文庫),『密着 最高裁のしごと』(岩波新書)

ISBN:9784004319412
出版社:岩波書店
判型:新書
ページ数:238ページ
定価:860円(本体)
発行年月日:2022年09月
発売日:2022年09月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF