岩波新書 新赤版 1911
俳句と人間
著:長谷川 櫂
紙版
内容紹介
魂は肉体とともに消滅する存在であるのに、なぜ人は「あの世」というフィクションを創造するのだろうか。俳人は、癌という病を得て、生老病死をまるごと包み込む俳句の宇宙にあらためて向き合い、生と死にまつわる世界の壮大な仕掛けを考えた。俳諧の奥深さを伝える実作者ならではのエッセイ。「図書」好評連載、待望の書籍化。
目次
はじめに
第一章 癌になって考えたこと
第二章 挫折した高等遊民
第三章 誰も自分の死を知らない
第四章 地獄は何のためにあるか
第五章 魂の消滅について
第六章 自滅する民主主義
第七章 理想なき現代
第八章 安らかな死
おわりに
俳句索引
短歌索引
人名索引