岩波新書 新赤版1008
西洋哲学史
近代から現代へ
著:熊野 純彦
紙版
目次
まえがき
凡 例
第1章 自己の根底へ
無限な神の観念は、有限な〈私〉を超えている──デカルト
第2章 近代形而上学
存在するすべてのものは、神のうちに存在する ──スアレス、マールブランシュ、スピノザ
第3章 経験論の形成
経験にこそ、いっさいの知の基礎がある──ロック
第4章 モナド論の夢
すべての述語は、主語のうちにすでにふくまれている──ライプニッツ
第5章 知識への反逆
存在するとは知覚されていることである──バークリー
第6章 経験論の臨界
人間とはたんなる知覚の束であるにすぎない──ヒューム
第7章 言語論の展開
原初、ことばは詩であり音楽であった──コンディヤック、ルソー、ヘルダー
第8章 理性の深淵へ
ひとはその思考を拒むことも耐えることもできない──カント
第9章 自我のゆくえ
私はただ私に対して存在し、しかも私に対して必然的に存在する──マイモン、フィヒテ、シェリング
第10章 同一性と差異
生命とは結合と非結合との結合である──ヘーゲル
第11章 批判知の起源
かれらは、それを知らないが、それをおこなっている──ヘーゲル左派、マルクス、ニーチェ
第12章 理念的な次元
事物は存在し、できごとは生起して、命題は妥当する──ロッツェ、新カント学派、フレーゲ
第13章 生命論の成立
生は夢と行動のあいだにある──ベルクソン
第14章 現象の地平へ
世界を還元することで獲得されるものは、世界それ自体である──フッサール
第15章 語りえぬもの
その書は、他のいっさいの書物を焼きつくすことだろう──ハイデガー、ウィトゲンシュタイン、レヴィナス
あとがき
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