凡 例
序 文
徳論への序論
Ⅰ 徳論の概念の究明
Ⅱ 同時に義務である目的の概念の究明
Ⅲ 同時に義務である目的を考える根拠について
Ⅳ 同時に義務である目的とはなにか
Ⅴ これらふたつの概念の解明
A 自分の完全性
B 他人の幸福
Ⅵ 倫理学は行為に対して法則を与えるのではなく(というのもこれをなすのは法論であるから)、ただ行為の準則に対して法則を与える
Ⅶ 倫理学の義務は広い拘束性にかかわり、これに対し法の義務は狭い拘束性にかかわる
Ⅷ 広い義務としての徳の義務の究明
1 同時に義務である目的としての自分の完全性
2 同時に義務である目的としての他人の幸福
Ⅸ 徳の義務とはなにか
Ⅹ 法論の最上の原理は分析的であったが、徳論のそれは総合的である
Ⅺ 徳の義務の図式は、先の原則にしたがって、次のしかたで表示されうる
Ⅻ 義務概念一般に対するこころの感受性についての直感的な予備概念
a 道徳感情
b 良心について
c 人間愛について
d 尊敬について
ⅩⅢ 純粋な徳論を扱うにあたっての人倫の形而上学の一般的な原則
徳一般について
ⅩⅣ 徳論を法論から区別する原理について
ⅩⅤ 徳にはなによりもまず自分自身に対する支配が必要とされる
ⅩⅥ 徳には無情念(強さと見られたそれ)が必然的に前提される
ⅩⅦ 徳論を区分するための予備概念
ⅩⅧ 倫理学の区分
主体とその法則のちがいによる倫理学の第一の区分
純粋実践理性の体系の原理による倫理学の第二の区分
Ⅰ 倫理学の原理論
倫理学の原理論の第一部
自分自身に対する義務一般について
序 論
第一節―第四節
徳論の第一部 倫理学の原理論
第一巻 自分自身に対する完全義務について
第一篇 動物的存在者としての自分自身に対する、人間の義務
第五節
第一項 自己殺害について
第六節
第二項 情欲的な自己冒瀆について
第七節
第三項 飲食物や栄養物を使用するさいの不節制による自己麻痺について
第八節
第二篇 たんに道徳的な存在者としての自分自身に対する、人間の義務
Ⅰ 虚言について
第九節
Ⅱ 吝嗇について
第十節
Ⅲ 卑屈について
第十一節―第十二節
第一章 自分自身についての生得的な判定者である、みずから自身に対する人間の義務について
第十三節
第二章 自分自身に対するすべての義務の第一の命令について
第十四節―第十五節
挿入章 道徳的な反省概念の多義性、つまり、自分自身に対する人間の義務であるものを、他の存在者に対する義務と見なすことについて
第十六節―第十八節
自分自身に対する義務の第二巻
自分自身に対する(自分の目的にかんする)人間の不完全義務について
第一章 自分の自然的完全性を発展させ増進させるという、つまり実用的な意図における自分自身に対する義務について
第十九節―第二十節
第二章 自分の道徳的完全性を高めるという、つまりたんに人倫的な意図における、自分自身に対する義務について
第二十一節―第二十二節
倫理学の原理論の第二部
他者に対する徳の義務について
第一篇 たんに人間であるかぎりの他者に対する義務について
第一章 他の人間に対する愛の義務について
区 分
第二十三節―第二十五節
とりわけて愛の義務について
第二十六節―第二十八節
愛の義務の区分
A 親切の義務について
第二十九節―第三十一節
B 感謝の義務について
第三十二節―第三十三節
C 同情する感覚は一般に義務である
第三十四節―第三十五節
人間愛とはまさに対立した(contrarie)人間憎悪という悪徳について
第三十六節
第二章 他の人間に対する、そのひとびとにふさわしい尊敬にもとづく徳の義務について
第三十七節―第三十九節/第四十節―第四十一節
他の人間に対する尊敬の義務を毀損する悪徳について
A 高 慢
第四十二節
B 陰 口
第四十三節
C 愚 弄
第四十四節
第二篇 人間の状態にかんする人間相互の倫理的義務について
第四十五節
原理論のむすび 友情における愛の尊敬とのきわめて緊密な結びつきについて
第四十六節―第四十七節
補遺 社交の徳(virtutes homileticae)について
第四十八節
Ⅱ 倫理学の方法論
第一章 倫理学の教授法
第四十九節―第五十二節
注解 道徳的問答法の断片
第二章 倫理学の修行法
第五十三節
むすび 神に対する義務の教えとしての宗教論は、純粋な道徳哲学の限界外にある
倫理学の区分の表
訳 注
訳者解説
人名索引