岩波文庫 赤712-4
無知について
著:ペトラルカ
訳:近藤 恒一
目次
凡 例
地 図
〔献辞の書簡〕アペニン生まれの文法学者ドナートに
Ⅰ 序──新しい厄介な戦いを強いられて
Ⅱ 四人の若い知識人によるペトラルカ評とその動機
本書の執筆意図/物語の発端──四人の若い友人の来訪/詩人にたいする嫉妬──嫉妬の対象はなにか/詩人評──善良だが無学な人間/詩人の名声にたいする嫉妬/四人の友人の学識/詩人の名声にたいする論評/神への祈り──善い人間になれますように
Ⅲ ペトラルカの自省と心境
人知の微小さと無知の巨大さ/老ペトラルカの心境/文学者ペトラルカの生涯/無知を宣告された現在の心境
Ⅳ 古代作家をめぐって
一 アリストテレス派とアリストテレス
四人の友人との交友と会話/アリストテレス派の権威主義/アリストテレスと幸福の問題/アリストテレス派の高慢と虚妄/アリストテレスの偉大さと限界
二 キケロをめぐって──賞讃・批判・同情
キケロとキリスト/キケロ讃美とキケロ批判/キケロの魅力──文体と思想/キケロの限界
三 その他の古代作家
ピュタゴラス/デモクリトスとエピクロス
四 アリストテレス派とアリストテレス崇拝
アリストテレス派とキリスト教信仰/アリストテレス派の議論のしかた/世界(宇宙)について/アリストテレス崇拝
五 アリストテレス評価をめぐって
アリストテレスの文体/ラテン作家の文体/アリストテレス評価をめぐって/アヴェロエスとアリストテレス
六 アリストテレスとプラトン
アリストテレスとプラトン──両者の比較/プラトンをめぐって──プラトン原典の収集とギリシア語学習
Ⅴ 古代作家とキリスト教信仰
キリスト者ペトラルカ/キケロの雄弁とキリスト教信仰/近代派の不敬と詩人の敬虔/詩人の文学的名声にたいする嫉妬
Ⅵ 終 章──ポオ河の流れにて
ポオの流れをさかのぼりつつ/本書の題名について/人間の卑小さと無知──無知の自覚/後世の判断にゆだねよう/情念に起因する非難や罵倒/著者のねがい
解 説
略年譜
訳 註
ISBN:9784003271247
。出版社:岩波書店
。判型:文庫
。ページ数:250ページ
。定価:660円(本体)
。発行年月日:2010年03月
。発売日:2010年03月16日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB。