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岩波ブックレット 1068

危機の中の学問の自由

世界の動向と日本の課題

他著:羽田 貴史
他著:広渡 清吾
他著:水島 朝穂

紙版

内容紹介

日本で世界で「学問の自由」が揺れている。旧来の「アカデミア」対「外部(政治)」の関係にとどまらず、拡大した経済・産業界からの影響を受け緊張関係の顕われが多様化する一方で、国際機関や非政府組織により、権利保障の規範づくりや情報共有が進んでいることはあまり知られていない。現在必要な知識を凝縮した1冊。

目次

はじめに
1 社会に対する責任としての学問の自由……広渡清吾
2 戦前日本の国家統制と学問――文部省思想局の憲法学説調査……水島朝穂
3 アメリカにおける産学連携と学問の自由の緊張関係……宮田由紀夫
4 学問の自由の国際的保障……栗島智明
終章 学問の自由の議論を新たな段階へ……羽田貴史

コラム① テニュア(終身在職権)と学問の自由――アメリカ
コラム② 任期付き教員と学問の自由――日本
コラム③ 学生に学問の自由はあるのか?
コラム④ 学問の自由とファカルティ・ディベロップメント
コラム⑤ 大学入試と学問の自由、大学の自治

アメリカにおける産学連携と学問の自由に関する略年表

著者略歴

他著:羽田 貴史
羽田貴史(ハタ タカシ)
1952年生まれ.広島大学・東北大学名誉教授.大学史,教育社会学,高等教育論.著書に『戦後大学改革』(玉川大学出版部),『高等教育研究論集 1 大学の組織とガバナンス』『高等教育研究論集 4 科学技術社会と大学の倫理』(東信堂)など.
他著:広渡 清吾
広渡清吾(ヒロワタリ セイゴ)
1945年生まれ.東京大学名誉教授.元日本学術会議会長.ドイツ・比較法社会論.『ドイツ法研究――歴史・現状・比較』(日本評論社),『学者にできることは何か――日本学術会議のとりくみを通して』(岩波書店)など.近著に『移動と帰属の法理論――変容するアイデンティティ』(共編,岩波書店).
他著:水島 朝穂
水島朝穂(ミズシマ アサホ)
1953年生まれ.早稲田大学法学学術院教授.憲法・法政策論.『平和の憲法政策論』(日本評論社),『ライブ講義 徹底分析! 集団的自衛権』(岩波書店),『18歳からはじめる憲法(第2版)』(法律文化社)など.

ISBN:9784002710686
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:88ページ
定価:620円(本体)
発行年月日:2022年09月
発売日:2022年09月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JN