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岩波ブックレット 1011

文化財返還問題を考える

負の遺産を清算するために

著:五十嵐 彰

紙版

内容紹介

なぜ高麗時代に作られた「利川五重石塔」が東京の美術館に展示されているのだろうか.あるものは不法に,あるものは合法的ではあるが不当に……近代以降の日本には,占領地や植民地から様々な文物が持ち込まれた.世界的な動向を紹介しながら,未だ私たちの身近に残る朝鮮半島や中国由来の「返すべきもの」について考える.

目次

はじめに

Ⅰ 戦後処理としてはじまった日本の文化財返還
 コラム1 小倉コレクション
 コラム2 利川五重石塔

Ⅱ 国際法と先住民族

Ⅲ 負の遺産から正の遺産へ
 コラム3 朝鮮王室儀軌
 コラム4 楽浪墳墓出土品

おわりに

著者略歴

著:五十嵐 彰
五十嵐 彰(いがらし あきら)
1961年東京都生まれ.慶應義塾大学大学院修士課程修了.第2考古学(考古学方法論など).公益財団法人東京都スポーツ文化事業団東京都埋蔵文化財センター主任調査研究員,慶應義塾大学非常勤講師,韓国・朝鮮文化財返還問題連絡会議世話人.論文「〈遺跡〉問題」(『近世・近現代考古学入門』慶應義塾大学出版会,2007年),「「日本考古学」の意味機構」(『考古学という可能性』雄山閣,2008年),「接合空間論」(『理論考古学の実践Ⅰ理論篇』同成社,2017年),「鉛筆で紙に線を引く――考古学的痕跡」(『現代思想』第46巻第13号,2018年).

ISBN:9784002710112
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:64ページ
定価:520円(本体)
発行年月日:2019年11月
発売日:2019年11月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC