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ガブリエル・ガルシア=マルケス ある人生

著:ジェラルド・マーティン
訳:木村 榮一

紙版

内容紹介

長編『百年の孤独』などの作品でラテンアメリカ文学の名を一層高らしめた巨人、ガルシア=マルケス。若き日の貧苦、ジャーナリストとしての日々、政治的セレブリティたちとの交流、恋愛、名声とその対価、ノーベル賞受賞の裏話など、読むほどに圧倒されるマルケスの生涯に迫る決定版伝記、いよいよ登場。

目次

 まえがき
 プロローグ 判然としない出自から 1800-1899

第Ⅰ部 故国――コロンビア 1899-1955
 1 大佐と失われた大義について 1899-1927
 2 アラカタカの家 1927-1928
 3 祖父の手を握って 1929-1937
 4 学生時代――バランキーリャ、スクレ、シパキラ 1938-1946
 5 大学生と〈ボゴタ暴動〉 1947-1948
 6 海岸地方に戻る――カルタヘーナでの見習いジャーナリスト 1948-1949
 7 バランキーリャ、書店主、そしてボヘミアンのグループ 1950-1953
 8 ボゴタに戻る――切り札レポーター 1954-1955

第Ⅱ部 海外へ――ヨーロッパ、そしてラテンアメリカ 1955-1967
 9 ヨーロッパの発見――ローマ 1955
 10 パリでの飢え――「ラ・ボエーム」 1956-1957
 11 鉄のカーテンの向こう――冷戦時の東ヨーロッパ 1957
 12 ベネスエラとコロンビア――〈ママ・グランデ〉誕生 1958-1959
 13 キューバ革命とアメリカ合衆国 1959-1961
 14 メキシコへの脱出 1961-1964
 15 魔術師メルキアデス――『百年の孤独』 1965-1966
 16 ついに名声が 1966-1967

第Ⅲ部 名士――有名人と政治 1967-2005
 17 バルセローナとラテンアメリカ〈ブーム〉――文学と政治のはざまで 1967-1970
 18 作家は孤独の中、時間をかけて執筆する――『族長の秋』とより広い世界 1971-1975
 19 チリとキューバ――ガルシア=マルケスは革命を選ぶ 1973-1979
 20 文学への復帰――『予告された殺人の記録』そしてノーベル賞 1980-1982
 21 名声ゆえの狂騒とグアバの香り――『コレラの時代の愛』 1982-1985
 22 公式の歴史に抗して――ガルシア=マルケスのボリーバル(『迷宮の将軍』) 1986-1989
 23 マコンドへの帰還?――歴史的災厄のニュース 1990-1996
 24 ガルシア=マルケス、七〇歳、そしてそれを越えて――追憶と悲しき娼婦たち 1996-2005

 エピローグ 不死性――現代のセルバンテス 2006-2007
 あとがき ガボ、旅立つ

 謝辞
 訳者解説
 写真クレジット
 索引〈要約版〉

著者略歴

著:ジェラルド・マーティン
ジェラルド・マーティン(Gerald Martin)
1944年生まれ.ピッツバーグ大学の近・現代語に関するアンドリュー・W・メロン[1855―1937.アメリカの銀行家,実業家.
退職後,教育,文化,研究活動に資金援助したことで知られる]の名誉教授,ロンドン・メトロポリタン大学のカリブ海研究所の上級研究教授.ラテンアメリカのすべての国を訪れ,大陸に関する広範な執筆活動を行う.25年間,パリ(パリ大学とユネスコ)の20 世紀ラテンアメリカ文学・文書館で英語を話すただひとりのメンバーだった.近年,イベロ―アメリカ文学国際学会の会長職に就く.著書に『迷宮を通り抜ける旅 20世紀のラテンアメリカのフィクション』(1989),ミゲル・アンヘル・アストゥリアスの『トウモロコシの人間たち』(翻訳と校訂版,1994)などがある.現在イギリス在住.
訳:木村 榮一
木村榮一(キムラ エイイチ)
1943年大阪生まれ.神戸市外国語大学イスパニア学科卒業.
同大学教授,学長を経て,現在は神戸市外国語大学名誉教授.
スペイン文学・ラテンアメリカ文学翻訳家.おもな著書に,『ドン・キホーテの独り言』『ラテンアメリカ十大小説』(ともに岩波書店),訳書にはコルタサル『悪魔の涎・追い求める男』,バルガス=リョサ『緑の家』(以上,岩波文庫),ガルシア=マルケス『わが悲しき娼婦たちの思い出』『コレラの時代の愛』『ガルシア=マルケス「東欧」を行く』(以上,新潮社),『物語の作り方』(岩波書店)などがある.

ISBN:9784000615884
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:766ページ
定価:9800円(本体)
発行年月日:2023年03月
発売日:2023年03月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB