京なにわ 暮らし歳時記
船場の「ぼん」の回想録
著:山田 庄一
内容紹介
大正十四年、船場の旧家・水落家に生まれた著者が、幼少期の記憶をたどり、四季折々の船場の暮らしぶりを綴る。正月、節分、祇園祭、天神祭、神農さん、事始めなど京・大阪の年中行事をはじめ、食文化、冠婚葬祭、船場ことばにまつわる思い出の数々。上方芸能の話題も織り込まれ、昭和戦前の船場文化の貴重な記録である。
目次
はじめに
上方文化のなりたち
第一章 暮らしの歳時記
春
暦
正月飾
雑煮
七草
十日戎
角力
正月行事
節分
お水取り
薪能
初午
涅槃会
彼岸
聖霊会
雛祭り
汐干狩
花見
夏
水揚げ
花街と芸妓
花祭り
魚島
都をどり(花街のをどり)
端午の節句
御田
葵祭
夏祭り
祇園祭
四条河原の夕涼み
大阪の夏祭り
天神祭
盂蘭盆
大掃除
秋
中秋の名月
放生会
菊の節句
牛祭・鹿の角伐り
秋祭り
だんじり祭
時代祭
紅葉
冬
神無月
亥子
鞴祭
神農さん
事始め
煤払い
雪見酒
第二章 冠婚葬祭のならわし
婚礼
口次ぎ
透き見
言入れ
見合い
結納
荷飾り
荷出し
挙式
部屋見舞
披露宴
新婚旅行
その他の慶事
正月
出産
宮詣り
食べ初め
初正月
十三詣り
不祝儀
葬式
法事
第三章 船場商家の食文化
船場の食生活
正月の祝い膳
雑煮
商家の食事
七草
お盆の料理
昭和戦前なにわの味
一、魚
大山椒魚
下手物
鰉
鮒鮓
鮒の刺身と鯉の洗い
鰻
泥鰌
鼈
活締め
鯛
あこう
海鼠子
鱧
穴子
ぐじ(甘鯛)
鯒
玉筋魚・魳子
蛸・飯蛸
伊勢海老
蝦
鰹の叩き
牡蠣
寿司・鮓
二、肉
牛肉
猪
鯨
鶏肉
三、野菜
聖護院蕪・聖護院大根
酢茎蕪
水菜
筍
松茸
松露
椎茸
占地
九条葱
水茄子
四、加工食品
豆腐
湯葉
麩
五、和菓子
六、麺
第四章 失われた船場ことば
あとがき