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理工系の基礎数学 新装版 9

群と表現

著:吉川 圭二

紙版

内容紹介

広く理工学への応用をめざす人のために、群論を初歩から解説する。予備知識は線形代数の初歩程度。前半では視覚的に理解しやすい形で有限群を扱い、後半では連続群、リー代数を扱う。演習問題も物理学で使われる実例から多く選び、有用性が実感できるよう配慮した。表現論とその応用を重視した記述で学ぶ、使える群論。

目次

 理工系数学の学び方
 まえがき

0 序

1 群
 1-1 対称性と群
 1-2 群の定義
 1-3 組みかえ定理
 1-4 剰余類,不変部分群
 1-5 剰余類群
 第1章 演習問題

2 対称群
 2-1 対称群
 2-2 交代群
 2-3 ケーリーの定理
 2-4 対称群の共役類
 2-5 共役類の元の数
 第2章 演習問題

3 ベクトル空間
 3-1 ベクトル空間と線形演算子
 3-2 計量ベクトル空間と連続群
 3-3 エルミート行列
 3-4 関数空間とディラック記法
 第3章 演習問題

4 有限群の表現
 4-1 C3vの表現
 4-2 シュールの補題
 4-3 指標
 4-4 正則表現
 4-5 指標の第2種直交性
 4-6 積表現と既約分解
 第4章 演習問題

5 有限群の応用
 5-1 既約表現の例
 5-2 誘導表現
 5-3 量子力学と群論
 5-4 点群と分子振動
 第5章 演習問題

6 連続群とリー代数
 6-1 リー群
 6-2 無限小変換とリー代数
 6-3 リー代数とリー群
 第6章 演習問題

7 回転群
 7-1 回転群SO(3)
 7-2 SO(3)の構造
 7-3 リー代数とその表現
 7-4 直積と既約分解
 7-5 ウィグナー‐エッカルトの公式
 7-6 回転群の表現例とSU(2)
 7-7 ハール測度と表現の直交性
 第7章 演習問題

8 単純群リー代数とその表現
 8-1 リー代数と随伴表現
 8-2 ルート
 8-3 ディンキン図
 8-4 ウエイトと既約表現
 第8章 演習問題

9 SU(3)
 9-1 SU(3)群のリー代数
 9-2 高次元表現
 9-3 テンソルとヤング図
 9-4 クレブシュ‐ゴルダン分解
 9-5 3次元調和振動子
 第9章 演習問題

10 単純群リー代数の分類
 10-1 分類定理
 10-2 ランク2の単純群
 第10章 演習問題

付録A ディラック記法と表示の変換

付録B 格子群とその表現
 B-1 ユークリッド群,格子群,空間群
 B-2 逆格子と格子群の表現
 B-3 ブリルアン域と結晶内波動関数

 さらに勉強するために
 問および演習問題解答
 索引

著者略歴

著:吉川 圭二
吉川圭二(きっかわ けいじ)
1935年島根県に生まれる.1959年東京都立大学理学部物理学科卒業.1964年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了.ニューヨーク市立大学准教授,大阪大学助教授,広島大学教授,大阪大学教授,神奈川大学教授を務める.2013年没.
専攻,素粒子論
著書:『径路積分による多自由度の量子力学』(岩波書店)
   『弦の量子論――超弦理論への道』(朝倉書店)
   『トップ・クォークを求めて』(丸善)

ISBN:9784000299213
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:256ページ
定価:3500円(本体)
発行年月日:2022年11月
発売日:2022年11月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBF