廈という名の読み方について
1 来し方
故郷小松
南京婆のやってくる道
校歌
北京日本人学校 校歌 小さな火花
川西町立第一中学校 校歌
川西町立第二中学校 校歌
仙台
「若尾文子に間に合わなかった会」のこと
わが心はあなたの心であれかし 解説にかえて〔『新・ちくま文学の森7 愛と憎しみ』〕
仙台文学館館長として
仙台駅頭の老夫妻への言付け
さすらう詩人
文化とは何か——館報発刊にあたって
2 とことん本の虫
解 説 〔フィリップ・ロス著『素晴らしいアメリカ野球』〕
柳田国男への挨拶 〔柳田国男著『不幸なる芸術・笑の本願』解説〕
「FARCEに就て」について
つめくさの道しるべ 〔宮沢賢治著『注文の多い料理店』解説〕
彼のやりたかったことのリスト
セントルイス・カレーライス・ブルース——解説にかえて 〔『新・ちくま文学の森11 ごちそう帳』〕
文学的悪戯 〔『新・ちくま文学の森16 心にのこった話』解説〕
ジェラール・ヴァルテル『レーニン伝』 〔達人が選んだ「もう一度読みたい」一冊〕
「太鼓」の音が近づいてくる
3 交友録
先達を仰いで
『昭和史発掘』、史家への出発 〔松本清張「わたしの一冊」〕
ロシアの原型を究めれば、日本の原型にも行きあたる——司馬遼太郎『ロシアについて』
戯作者遠藤周作
解 説——吉行淳之介氏との関係 〔吉行淳之介著『一見猥本風』〕
左京さんに二度逢って 〔小松左京著『御先祖様万歳』解説〕
神話的英雄譚への出発——『輝ける碧き空の下で』北杜夫
時代にこきつかわれた男——『間宮林蔵』吉村昭
谷川俊太郎と日本語——絵本をはじめとしての平仮名仕事
ライヴァルにして友人
解 説——世俗大壁画の制作者 〔藤本義一著『屁学入門』〕
俳諧味といい女 〔「日本の作家」の横顔藤沢周平〕
塩引きの鮭
海坂藩御城下絵図の作り方
海坂藩・城下図
弔辞 海坂藩に感謝——別れの言葉にかえて
藤沢さんに食い下がった話
感情管理を破る工夫
解 説——競技場の光景123〔筒井康隆著『バブリング創世記』〕
私の「夢さがし」 〔山口瞳著『家族』に寄せて〕
空白の意味——長部日出雄著『映画監督』
人生の難関を乗り越える梃子となる大江文学の鍛え直された言葉——『「自分の木」の下で』大江健三郎
「人生二十五年」の時代 〔妹尾河童著『少年H下巻』解説〕
四つの謎——丸谷才一著『思考のレッスン』
後進へ
謎と発見——村上春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読む
ホームへの帰還——解説に代えて 〔赤瀬川隼著『ダイヤモンドの四季』〕
解 説——某作家による、ある創作講座における一回目の講義録 〔久世光彦著『一九三四年冬袞乱歩』〕
導きの糸 〔『米原万里、そしてロシア』に寄せて〕
4 自作を語る
作者のことば
『モッキンポット師の後始末』
『仕出し屋マリア』
『いとしのブリジッド・ボルドー』
『浅草鳥越あずま床』
『踊る金髪浅草寺』
『合牢者』
『恐れ入谷の鬼婆』——老後のために
『鳥』
『笑う男』 まえがき——企てのある小説 〔『現代小説1977』〕
『“さそり”最後の事件』
『他人の眼』 まえがき 〔『現代小説1979』〕
自作をめぐって
二人の神父 〔恒松龍兵著『ベンポスタ・子ども共和国』序〕
『東京セブンローズ』の十年間
心残り 〔もうひとつのあとがき〕
イソップ株式会社——連載小説の喜び
あとがき……………井上ユリ
編集協力=井上 恒
資料提供=遅筆堂文庫