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シリーズ戦争と社会 第3巻

総力戦・帝国崩壊・占領

他著:蘭 信三
他著:石原 俊
他著:一ノ瀬 俊也

紙版

内容紹介

戦争が社会のあり方を規定していることを「総力戦論」が明らかにして久しい。しかし、戦争の形態が根本的に変化した今、戦争と社会の関係性も変容しているのではないだろうか。戦時から現在に至るまでの両者の関係を、社会学、歴史学、メディア研究、ジェンダー研究、宗教学、記憶論等の観点から読み解き、総合的に捉え返す。

目次

 『シリーズ 戦争と社会』刊行にあたって

 総説 総力戦・帝国崩壊・占領………石原 俊・蘭 信三

第Ⅰ部 総力戦と動員

 第1章 日本帝国軍の兵站と「人的資源」………佐々木啓
 第2章 「民族」の壁に直面した「内鮮一体」………三ツ井崇
 第3章 総力戦の到達点としての島嶼疎開・軍務動員――袂袒南方離島からみた帝国の敗戦・崩壊………石原 俊

 コラム● 内地・外地の疎開と家族主義………大石 茜

第Ⅱ部 帝国崩壊と人の移動

 第4章 戦後東アジア社会の再編と民族移動………蘭 信三
 第5章 戦時体制から戦後社会の再編へ――人口動態・社会移動データからの俯瞰………石田 淳
 第6章 占領と「在日」朝鮮人の形成――アメリカによる戦後処理とグローバル冷戦のなかで………崔徳孝

 コラム● 引揚者の性暴力被害――集合的記憶の間隙から届いた声………山本めゆ
 コラム● 台湾二二八事件と在日華僑社会………陳來幸

第Ⅲ部 占領と社会再編

 第7章 占領をかみしめて――暁テル子が歌った「アメリカ」と「解放」………青木 深
 第8章 基地社会の形成と変容――沖縄占領体制とその遺産………古波藏契
 第9章 重層する占領・虐殺――済州四・三事件を中心に………高誠晩

 コラム● 「アメリカの湖」のなかのミクロネシア………竹峰誠一郎

著者略歴

他著:蘭 信三
蘭 信三(あららぎ しんぞう)
1954年生.大和大学社会学部教授.歴史社会学,戦争社会学.『日本帝国をめぐる人口移動の国際社会学』(編著)不二出版,2008年など.
他著:石原 俊
石原 俊(いしはら しゅん)
1974年生.明治学院大学社会学部教授.歴史社会学,島嶼社会論.『硫黄島――国策に翻弄された130年』中公新書,2019年など.
他著:一ノ瀬 俊也
一ノ瀬俊也(いちのせ としや)
1971年生.埼玉大学教養学部教授.日本近代軍事史・社会史.『東條英機――「独裁者」を演じた男』文春新書,2020年など.

ISBN:9784000271721
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:278ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2022年03月
発売日:2022年03月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JW