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シリーズ戦争と社会

社会のなかの軍隊/軍隊という社会

他著:蘭 信三
他著:石原 俊
他著:一ノ瀬 俊也

紙版

内容紹介

日本軍から自衛隊へとその名称を変えながら、軍隊(軍事組織)は戦時/平時を問わず日本社会のなかに存在し続けている。社会は軍隊からどのような影響をうけているのか、軍隊は市民社会・地域社会とどのような関係を取り結んでいるのか。敗戦による軍の解体を画期とする連続と断絶の両面から、新たな構図を描き出す。

目次

 『シリーズ 戦争と社会』刊行にあたって

 総 説 軍隊と社会/軍隊という社会………一ノ瀬俊也、野上 元

第Ⅰ部 旧日本軍と社会

 第1章 軍事エリートと戦前社会――陸海軍将校の「学歴主義的」選抜と教育を中心に………河野 仁
 第2章 徴兵制と社会階層――戦争の社会的不平等………渡邊 勉
 第3章 退屈な占領――占領期日本の米軍保養地と越境する遊興空間………阿部純一郎
 第4章 戦後日本における軍事精神医学の「遺産」とトラウマの抑圧………中村江里

 コラム① 重層的記録としての戦争体験記――東京空襲を記録する会・東京空襲体験記原稿コレクションを事例に………山本唯人
 コラム② 「癈兵」の戦争体験回顧………松田英里

第Ⅱ部 自衛隊と社会

 第5章 自衛隊と市民社会――戦後社会史のなかの自衛隊………佐々木知行
 第6章 自衛隊基地と地域社会――誘致における旧軍の記憶から………清水 亮
 第7章 防衛大学校の社会学――市民の「鏡」に映る現代の士官………野上 元
 第8章 自衛隊と組織アイデンティティの形成――沖縄戦の教訓化をめぐって………一ノ瀬俊也
 第9章 「自衛官になること/であること」――男性自衛官の語りから………佐藤文香

 コラム③ 「萌え」と「映え」による自衛隊広報の変容………須藤遙子
 コラム④ 自衛隊と地域社会を繫ぐ防衛博覧会――小松市「伸びゆく日本産業と防衛大博覧会」(一九六二年)を中心に………松田ヒロ子

著者略歴

他著:蘭 信三
蘭 信三(あららぎ・しんぞう)
1954年生。大和大学社会学部教授。歴史社会学、戦争社会学。『日本帝国をめぐる人口移動の国際社会学』(編著)不二出版、2008年など。
他著:石原 俊
石原 俊(いしはら・しゅん)
1974年生。明治学院大学社会学部教授。歴史社会学、島嶼社会論。『硫黄島――国策に翻弄された130年』中公新書、2019年など。
他著:一ノ瀬 俊也
一ノ瀬俊也(いちのせ・としや)
1971年生。埼玉大学教養学部教授。日本近代軍事史・社会史。『東條英機――「独裁者」を演じた男』文春新書、2020年など。

ISBN:9784000271714
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:266ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2022年01月
発売日:2022年01月31日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JW