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メディアの「罪と罰」

新たなエコシステムをめざして

著:松本 一弥

紙版

内容紹介

権力への忖度と偽りの客観報道ばかりが横行し、アテンションエコノミーによる扇動が跋扈するなかで、メディアへの信頼は失われていった。何がこの現状をもたらしたのか。政治権力と巨大プラットフォームに取り込まれないメディアはあり得るのか。どん底から這い上がって信頼を取り戻すには何が必要か。厳しく問い直す。

目次

 やや長めのまえがきとして

第1章 「メディアの報道は何かおかしい」と思っているあなたへ

第2章 朝日新聞の最暗部にメスを入れる――「空前絶後」の編集局長、その早すぎる死

第3章 安倍政権下で起きたこと――変容する社会とメディア

第4章 「責任」をめぐる政治家の無責任な言動を追認するメディア

第5章 GAFAをめぐる闘い――欧米と日本の落差はなぜ

第6章 「勝ち組」ニューヨーク・タイムズの挑戦

第7章 第三者機関がメディアを「審査・評価」する

第8章 デジタル時代のメディアの説明責任と「取材過程の可視化」

第9章 未来の「メディアエコシステム」を構想する

 補 論 荒野に叫ぶ預言者、成長主義に依存しない未来像――見田宗介が語るジャーナリズムとは

  あとがき

著者略歴

著:松本 一弥
松本一弥(まつも・かずや)
ジャーナリスト.1959年生まれ.早稲田大学法学部卒.朝日新聞入社後は調査報道記者として経済事件やオウム真理教事件などを担当.その後月刊『Journalism』編集長,『論座』編集長,夕刊企画編集長を歴任.この間,早稲田大学政治経済学部や慶應義塾大学法学部でメディア論や取材論を教えた.退社後は慶應義塾大学Global Research Institute客員所員を経て現職.
単著に『55人が語るイラク戦争 9.11後の世界を生きる』(岩波書店),『ディープフェイクと闘う「スロージャーナリズム」の時代』(朝日新聞出版),共著に『新聞と戦争』(朝日文庫上下巻).総括デスクを務めたプロジェクト「新聞と戦争」では取材班とともに石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞,JCJ(日本ジャーナリスト会議)大賞,新聞労連ジャーナリズム大賞を受賞した.

ISBN:9784000249591
出版社:岩波書店
判型:4-6
ページ数:280ページ
定価:2600円(本体)
発行年月日:2024年01月
発売日:2024年02月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNTP2