序 章 近代の旅路――1903年中国女性
第一章 中国民族主義の神話――進化論・人種観・博覧会事件
1 中国近代の民族主義をめぐって
2 華夷・人種の表象
3 「保国」「保種」と社会進化論
4 黄帝神話・黄種・黄禍論
5 大阪博覧会事件
6 章炳麟の対周縁少数民族観
7 進化論と民族主義の行方
第二章 恋愛神聖と優生思想
1 五四新文化ディスコース
2 中国における優生学の受容
3 人口論・産児制限・恋愛結婚と優生思想
4 社会変革・女性解放言説と優生思想――周作人・周建人を中心に
5 優生学論争――周建人・潘光旦
6 恋愛の行方・フェミニズムの困境
第三章 足のディスコース
1 身体の国民化
2 纏足の表象
3 国粋から「残廃」・国恥へ
4 「落伍の足」の苦悩
5 纏足の末路と「質」の再発見
第四章 民族学・多民族国家論――費孝通
1 多民族性
2 近代中国人類・民族学の成立
3 費孝通の思想形成
4 「マルクス主義」の困難
5 「多元一体」中華民族論
終 章 近代から見える現在
注
参考文献
あとがき
人名索引