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自由人佐野碩の生涯

著:岡村 春彦

紙版

内容紹介

メキシコ演劇の父と称された日本人

目次

はじめに

謝 辞

第一章 演出家佐野碩の誕生
 少年時代
 浦和高校劇研究会
 劇団MNZ(シアタア・ムンヅ)
 トランク劇場とマル芸
 「無産者の夕」と前衛座
 福本イズムとプロレタリア劇場
 全日本無産者芸術連盟(ナップ)・『戦旗』・左翼劇場
 プロット結成・『ダントンの死』・結婚
 『全線』上演と革命歌「インターナショナル」の訳詞

第二章 未知への越境
 治安維持法違反
 プロットの指示による偽装転向
 戦線復帰
 「海外留学」
 ハリウッド
 ニューヨーク
 ナチス台頭下のベルリン
 ソ連の変容・権力の弾圧

第三章 彷徨──モスクワへ そしてモスクワから
 ソヴィエト社会主義共和国連邦へ
 モルトの世界大会と国際演劇オリンピアード──土方与志の出国、佐野・鍋山の転向
 メイエルホリドの演出助手
 二階に上がって梯子を外される──第一回全ソ作家同盟大会とその舞台裏
 モスクワ一九三五──闘うメイエルホリド
 激化するメイエルホリド批判の渦中で
 国外追放と粛清
 パリの難民
 アメリカ行きの査証を求めて
 エリス島の戦い──交信電報「佐野碩渡米阻止方に関する件」

第四章 孤独な亡命者
 メキシコ人の入国支援と日本政府の妨害
 メキシコのセキ・サノ
 テアトロ・デ・ラス・アルテス(芸術劇場)
 フェルナンデス・レデスマ/ウォルディーン
 新しい演劇学校
 『吊るされし者の反逆』
 バレエ『ラ・コロネラ』
 電労組との訣別
 ウォルディーンとの別れ・芸術劇場運動の終わり
 『欲望という名の電車』/『じゃじゃ馬ならし』

第五章 故郷に帰らず──メキシコ演劇の父として
 国外追放の危機
 セキのメイエルホリド
 メキシコの創作劇
 日本人の来訪
 セキのチェーホフ=『三つの宝』
 さまざまな危機
 『るつぼ』──マッカーシズムに抗して
 『アンナ・カレーニナ』の傷痕・〈雪解け〉による和解
 林房雄との再会
 二つのオペラとキューバ滞在
 帰心のゆくえ
 コヨアカン劇場
 メキシコに死す

主要参考文献

解 説(菅孝行)

佐野碩年譜

人名一覧

ISBN:9784000234665
出版社:岩波書店
判型:4-6
ページ数:440ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2009年06月
発売日:2009年06月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AT