まえがきに代えて――微積分学入門の鑑賞の手引き
0 微積分学のエスキース
0.1 関 数
0.1.1 関数と連続性
0.1.2 極限の考え方
0.1.3 色々な関数
0.2 積分の直観的描像――積分は面積
0.2.1 面積としての積分
0.2.2 積分の近似の考え方
0.2.3 階段関数による近似
0.2.4 より一般の積分とその意味
0.2.5 積分の基本的評価
0.3 微分の直観的描像――微分は接線
0.3.1 正比例
0.3.2 微分と微分係数
0.3.3 微分の近似の考え方
0.3.4 微分係数を求める
0.3.5 微分と関数の局所的性質
0.3.6 微分の基本的評価と大域的な性質
0.4 微積分学の基本定理
0.4.1 微積分学の基本定理Ⅰ:積分の微分
0.4.2 微積分学の基本定理Ⅱ:原始関数と微分の積分
0.4.3 微積分学の基本定理の意味
0.5 やっかいな問題たち
0.5.1 実数論
0.5.2 事実上の位相の内容,特に閉区間と開区間
0.5.3 平均値の定理の扱い方
0.5.4 積分の再定義とリーマン積分
0.5.5 初等的な超越関数の再定義
1 集合,写像,数列と関数
1.1 集 合
1.1.1 集合と元
1.1.2 条件を用いた集合の記法
1.1.3 集合と集合の基本的関係
1.1.4 論理と集合:「かつ」,「または」,「〜でない」
1.1.5 「任意の」と「存在」
1.2 写 像
1.2.1 写 像
1.2.2 写像の良い性質:全射と単射
1.2.3 写像の合成
1.2.4 写像の逆
1.3 数列と関数
1.3.1 数 列
1.3.2 関 数
1.3.3 定義域としての区間
1.3.4 単調増加と単調減少
1.4 簡単な関数の例
1.4.1 一次関数と正比例,定数関数
1.4.2 反比例
1.4.3 二次関数
1.5 有理関数
1.5.1 冪関数(冪指数が自然数の場合)
1.5.2 関数の基本的な演算
1.5.3 多項式と有理関数
1.6 代数関数
1.6.1 冪関数(冪指数が0または負の整数の場合)
1.6.2 冪関数(冪指数が有理数である場合)
1.6.3 代数関数
2 連続性をめぐってⅠ:実数と極限
2.1 実 数
2.1.1 数としての実数
2.1.2 最大値と最小値
2.1.3 上界/下界と上限/下限
2.1.4 連続性の公理
2.2 極 限
2.2.1 数列の極限
2.2.2 数列が収束しないとき
2.2.3 数列が収束するときⅠ:単調増加する数列と上限
2.2.4 数列が収束するときⅡ:コーシー列
2.2.5 コーシー列は収束する
2.2.6 極限の一般的な性質Ⅰ:順序
2.2.7 極限の一般的な性質Ⅱ:演算
2.2.8 極限の性質Ⅱの証明
2.3 閉区間の性質
2.3.1 閉区間と開区間の違い
2.3.2 ボルツァノ-ワイエルシュトラスの定理
2.3.3 ボルツァノ-ワイエルシュトラスの定理の証明
2.4 関数と極限
2.4.1 関数の値の極限
2.4.2 関数の値の極限の性質
2.4.3 関数の値が収束しないとき
2.5 関数列の収束
2.5.1 関数列の収束
2.5.2 各点収束と一様収束の違いの例
3 連続性をめぐってⅡ:連続関数
3.1 関数と連続性
3.1.1 関数の連続性
3.1.2 関数の連続,不連続の微妙な例
3.2 関数の連続性のやさしい性質
3.2.1 連続関数の線形結合,積,商は連続
3.2.2 連続関数の合成関数は連続
3.2.3 連続関数の一様収束の極限は連続
3.3 中間値の定理
3.3.1 中間値の定理の主張
3.3.2 中間値の定理の証明
3.3.3 連続関数の逆関数
3.4 一様連続性
3.4.1 一様連続性の定義
3.4.2 一様連続性の例
3.4.3 閉区間上の連続関数は一様連続
3.5 最大値の定理
3.5.1 最大値の定理の主張
3.5.2 最大値の定理の証明
4 積 分
4.1 積分の定義
4.1.1 階段関数とその積分
4.1.2 階段関数の積分の性質
4.1.3 積分の定義
4.1.4 積分が存在すること
4.1.5 積分が近似列によらず定まること
4.2 積分の性質
4.2.1 線形性
4.2.2 単調性
4.2.3 区間加法性
4.3 連続関数の積分
4.3.1 連続関数の階段関数による近似
4.3.2 階段関数による近似の例
4.3.3 最大値による評価と平均値の定理
4.4 積分の極限
4.4.1 積分と極限の交換
4.4.2 積分と極限が交換できない例
4.4.3 閉区間以外の区間上の積分(広義積分)
5 微 分
5.1 微分の定義
5.1.1 微分係数と導関数
5.1.2 微分係数と平均変化率
5.1.3 接線と微分
5.1.4 簡単な微分の例
5.1.5 微分できない例
5.2 微分の性質
5.2.1 微分可能性と連続性
5.2.2 微分の線形性
5.2.3 関数の積の微分
5.2.4 合成関数の微分
5.2.5 逆関数の微分
5.3 具体的な関数の微分
5.3.1 冪関数x^nの微分(nが自然数のとき)
5.3.2 冪関数x^nの微分(nが整数のとき)
5.3.3 多項式と有理関数の微分
5.3.4 冪関数x^qの微分(qが有理数のとき)
5.4 関数の局所的な性質と微分
5.4.1 関数の極値
5.4.2 関数の極値と微分
5.4.3 極値と微分の関係の例
5.4.4 定数関数と微分
6 微分と積分
6.1 微積分学の基本定理:微分と積分は互いの逆
6.1.1 積分と微分の基本的関係
6.1.2 積分と微分の基本的関係の証明
6.1.3 原始関数
6.1.4 微積分学の基本定理
6.2 微分を用いた積分の計算
6.2.1 積分が微分の逆であることを直接用いる(第1の方法)
6.2.2 1/xの積分と対数関数log(x)
6.2.3 積の微分と部分積分(第2の方法)
6.2.4 合成関数の微分と置換積分(第3の方法)
6.3 積分を用いた微分の性質
6.3.1 基本定理による微分の大域化
6.3.2 微分の符号と関数の増減
6.3.3 増分の不等式
7 微分と積分の応用Ⅰ:超越関数
7.1 対数関数
7.1.1 直観的な指数関数と対数関数
7.1.2 対数関数のグラフの概形
7.1.3 対数関数の成長
7.1.4 対数関数の基本的性質
7.1.5 自然対数の底e(ネイピア数)
7.2 指数関数
7.2.1 指数関数とそのグラフの概形
7.2.2 指数関数の成長
7.2.3 指数関数の基本的性質
7.2.4 一般の底の指数関数と基本的性質
7.2.5 一般の底の指数関数の概形
7.2.6 一般の底の対数関数と冪関数
7.3 三角関数
7.3.1 直観的な三角関数の定義
7.3.2 正接関数tan(x)の定義
7.3.3 正接関数tan(x)の概形
7.3.4 正弦関数sin(x)と余弦関数cos(x)
7.3.5 正弦関数sin(x)と余弦関数cos(x)の概形
7.3.6 sin(x)とcos(x)の関係Ⅰ:位相のずれ
7.3.7 sin(x)とcos(x)の関係Ⅱ:微分
7.3.8 加法定理
8 微分と積分の応用Ⅱ:高階微分とテイラー展開
8.1 高階微分
8.1.1 高階微分の定義
8.1.2 高階微分の線形性とライプニッツ則
8.1.3 関数の概形と高階微分
8.2 関数の凸性と二階微分
8.2.1 関数の凸性
8.2.2 平均変化率による凸性の同値条件
8.2.3 凸性と二階微分
8.2.4 凸性と二階微分:例
8.2.5 凸性と接線
8.3 テイラー展開
8.3.1 微積分学の基本定理からテイラーの定理へ
8.3.2 テイラーの定理
8.3.3 テイラーの定理の証明
8.3.4 テイラーの定理の誤差項の評価
8.3.5 テイラー展開
8.3.6 テイラー展開の例Ⅰ:指数関数と対数関数
8.3.7 テイラー展開の例Ⅱ:sin(x)とcos(x)
9 微積分学の源流としての微分方程式
9.1 微分と積分による世界の探究
9.1.1 指数関数
9.1.2 ロジスティック方程式
9.1.3 変数分離形
9.2 運動方程式と調和振動子
9.2.1 ニュートンの運動方程式
9.2.2 調和振動子
9.2.3 調和振動子の問題の一般解
9.3 微分方程式とその解
9.3.1 微分方程式の正規形
9.3.2 微分方程式の初期値問題
9.4 微分方程式の一般論
9.4.1 微分方程式の問題への近似的アプローチ
9.4.2 リプシッツ条件
9.4.3 微分方程式の解の一意性
9.4.4 微分方程式の局所解の存在
参考文献
索 引