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Rによる 時系列モデリング入門

著:北川 源四郎

紙版

内容紹介

時系列の解析や予測のためのモデルを自ら考案し、実装できるようになることを目標として、代表的な手法と応用へのポイントを解説した『時系列解析入門』の改訂版。手早く実際のデータに適用してみることもできるように、統計数理研究所で開発されたRパッケージTSSSの使用法と解析例を新たに多数追加した。

目次

新版へのまえがき
初版まえがき
R と時系列解析パッケージTSSS

第1章 時系列データの解析とその準備
1. 1 時系列データ
1. 2 時系列の分類
1. 3 時系列解析の目的
1. 4 時系列データの前処理
 1. 4. 1 変数変換
 1. 4. 2 差分(階差)
 1. 4. 3 前期比,前年同期比
 1. 4. 4 移動平均
[章末問題]

第2章 共分散関数
2. 1 時系列の分布と定常性
2. 2 定常時系列の自己共分散関数
2. 3 多変量時系列と散布図
2. 4 相互共分散関数および相互相関関数
[章末問題

第3章 スペクトルとピリオドグラム
3. 1 スペクトル
3. 2 ピリオドグラム
3. 3 ピリオドグラムの平均と平滑化
3. 4 ピリオドグラムの計算法
3. 5 FFT によるピリオドグラム計算
[章末問題]

第4章 モデリング
4. 1 確率分布と統計的モデル
4. 2 K L 情報量とエントロピー最大化原理
4. 3 K L 情報量の推定と対数尤度
4. 4 最尤法によるパラメータの推定
4. 5 AIC(赤池情報量規準)
4. 6 データの変換
[章末問題]

第5章 最小二乗法
5. 1 回帰モデルと最小二乗法
5. 2 ハウスホルダー法に基づく最小二乗法の解法
5. 3 AIC による次数選択
5. 4 データの追加と分割処理
5. 5 AIC による変数選択
[章末問題]

第6章 ARMAモデルによる時系列の解析
6. 1 ARMA モデル
6. 2 インパルス応答関数
6. 3 自己共分散関数
6. 4 AR係数とPARCORの関係
6. 5 パワースペクトル
6. 6 特性方程式
6. 7 多変量ARモデル
[章末問題]

第7章 AR モデルの推定
7. 1 AR モデルのあてはめ
7. 2 ユールウォーカー法とレビンソンのアルゴリズム
7. 3 最小二乗法によるARモデルの推定
7. 4 PARCOR法によるARモデルの推定
7. 5 AR係数の推定量の誤差分布
7. 6 数値例
7. 7 ユールウォーカー法による多変量AR モデルの推定
7. 8 最小二乗法による多変量AR モデルの推定
[章末問題]

第8章 局所定常AR モデル
8. 1 局所定常ARモデル
8. 2 任意個の区間への自動分割
8. 3 変化時点の精密な推定
8. 4 変化時点の事後確率
[章末問題]

第9章 状態空間モデルによる時系列の解析
9. 1 状態空間モデル
9. 2 カルマンフィルタによる状態の推定
9. 3 平滑化のアルゴリズム
9. 4 状態の長期予測
9. 5 時系列の予測
9. 6 時系列モデルの尤度計算とパラメータ推定
9. 7 欠測値の補間
[章末問題]

第10章 ARMAモデルの推定
10. 1 ARMAモデルの状態空間表現
10. 2 ARモデルの初期状態
10. 3 ARMAモデルの初期状態
10. 4 ARMAモデルの最尤推定
10. 5 パラメータの初期値について
[章末問題]

第11章 トレンドの推定
11. 1 多項式回帰モデル
11. 2 トレンド成分モデル構造の確率的変化のモデル
11. 3 トレンドモデル
[章末問題]

第12章 季節調整モデル
12. 1 季節成分モデル
12. 2 標準的季節調整モデル
12. 3 定常AR 成分を含む分解
12. 4 曜日効果項を含む分解
[章末問題]

第13章 時変係数ARモデル
13. 1 時変分散モデル
13. 2 時変係数ARモデル
13. 3 時変スペクトルの推定
13. 4 時変係数AR モデルのシステムノイズの仮定
13. 5 係数の急激な変化について
[章末問題]

第14章 非ガウス型モデル
14. 1 非ガウス型モデルの必要性
14. 2 非ガウス型状態空間モデルと状態推定
14. 3 状態推定公式の数値的実現
14. 4 非ガウス型トレンドモデル
14. 5 非対称な分布時変分散モデル
14. 6 非ガウス型状態空間モデルの応用
 14. 6. 1 混合ガウス分布による異常値の処理
 14. 6. 2 非定常離散系列
 14. 6. 3 時変分散を直接推定する方法
 14. 6. 4 非線形状態空間モデル
[章末問題]

第15章 粒子フィルタ・平滑化
15. 1 非線形・非ガウス型の状態空間モデルと分布の近似
15. 2 粒子フィルタ
 15. 2. 1 1期先予測
 15. 2. 2 フィルタ
 15. 2. 3 粒子フィルタのアルゴリズム
 15. 2. 4 モデルの尤度
 15. 2. 5 リサンプリング法について
 15. 2. 6 数値例
15. 3 粒子平滑化
 15. 3. 1 粒子近似による平滑化
 15. 3. 2 非線形平滑化
[章末問題]

第16章 シミュレーション
16. 1 一様乱数の生成
16. 2 白色雑音の生成
 16. 2. 1 χ2分布
 16. 2. 2 コーシー分布
 16. 2. 3 任意の分布に従う乱数の生成
16. 3 ARMAモデルのシミュレーション
16. 4 状態空間モデルによるシミュレーション
16. 5 非ガウス型状態空間モデルによるシミュレーション
[章末問題]

付録A 非線形最適化のアルゴリズム
付録B レビンソンのアルゴリズムの導出
付録C カルマンフィルタと平滑化のアルゴリズムの導出
 C. 1 カルマンフィルタ
 C. 2 平滑化
付録D 粒子フィルタのアルゴリズム

参考文献
章末問題解答
索 引

著者略歴

著:北川 源四郎
北川源四郎(きたがわ げんしろう)
1948年生まれ
1973年東京大学大学院理学系研究科数学専攻修士課程修了
現在、東京大学数理・情報教育研究センター特任教授、理学博士

ISBN:9784000050159
出版社:岩波書店
判型:A5
ページ数:336ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2020年12月14日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBT