序 章 室町社会の特質
Ⅰ 在地社会の自律性
第一章 『看聞日記』に描かれた中世村落——山城国伏見荘
はじめに
一 伏見荘の姿
二 村々の姿
三 伏見荘の農業環境
おわりに——『看聞日記』に描かれなかった世界
第二章 「鞆淵荘下村歩付帳」を読む——紀伊国鞆淵荘
はじめに
一 鞆淵荘下村の集落
二 鞆淵荘下村の信仰
三 用水路開発と集落——大湯と柳瀬湯
四 谷田開発への挑戦——平野原と神路谷
おわりに
第三章 室町期畿内における町場の構造——大和国古市郷
はじめに
一 古市城と迎福寺
二 古市郷環濠内の構造
三 古市氏の古市郷支配
四 古市郷のなかの町と村
おわりに
第四章 新見荘祐清殺害事件の真相——備中国新見荘
はじめに——通説への疑問
一 ここちよく候間、我らまで目出候——百姓たちは事件をどうとらえていたのか
二 敵討なんどと申しかけらるる子細候とも、下馬の子細にて候——三職たちは何を恐れていたのか
三 家を作り候処にて、下馬咎め仕候——なぜ事件は起きたのか
おわりに
Ⅱ 室町幕府法と在地社会
第五章 足利義持の二つの徳政——山城国木幡浄妙寺の所職をめぐって
はじめに——室町時代の徳政
一 義持の第一次徳政——『御前落居記録』第二八項を読む
二 義持の第二次徳政——『満済准后日記』応永三三年九月二一日条を読む
おわりに——災異徳政から正長の徳政一揆へ
第六章 室町殿権力と広域逃散
はじめに
一 百姓逃散と逃散許容禁令
二 室町殿権力と逃散許容禁令
三 広域逃散の実態
おわりに
Ⅲ 習俗が構成する中世社会
第七章 習俗論としての社会史
はじめに
一 戦後歴史学から社会史への系譜
二 日本の社会史とヨーロッパの社会史
三 八〇年代における習俗論の成果と課題
四 中世習俗論の総括のために
付録 日本中世慣習法一覧
補論 習俗論の射程
第八章 中世日本の互助金融——室町幕府の訴訟記録にみえる頼母子
はじめに
一 室町幕府の訴訟記録の世界
二 頼母子をめぐるトラブル
三 頼母子の「式目」
四 「逓減式」の誕生
おわりに——中世人の結集する力
第九章 日本中世後期の私文書と公権力
はじめに
一 無文書契約の意外な広がり
二 徳政と文書契約
三 戦国大名の買地安堵
おわりに
第一〇章 湯起請をめぐる室町人の意識
はじめに
一 共同体にとっての湯起請
二 当事者にとっての湯起請
三 為政者にとっての湯起請
おわりに——湯起請を支えた心性
第一一章 中世日本における人身御供の選抜法
はじめに
一 戦国のロシアンルーレット
二 貧乏くじの本義
三 貧乏くじと解死人制
四 貧乏くじの起源
おわりに——貧乏くじの論理
第一二章 習俗雑考
聖なる休戦日
法然の「敵討ち」をめぐって
武器としての「棒」
なぜ室町の酒屋は金融業を営んだのか?
人肉食研究の地平——氏家幹人『増補大江戸死体考』によせて
「強方」考
「儺房」考
「篠を引く」の起源と進化
Ⅳ 戦国時代への展望
第一三章 戦国の法と習俗
はじめに
一 呪術からの訣別
二 折中・中分への傾斜
三 職権主義の萌芽
おわりに
終 章 比較史と習俗論
一 比較史の可能性
二 湯起請の比較史
三 耳鼻削ぎの比較史
おわりに
初出一覧
あとがき
索 引