藤倉大のボンクリ・アカデミー
著:藤倉大
著:大友良英
著:藤原道山
内容紹介
※電子版においては、権利の都合上、楽譜の一部にモザイク処理をほどこしています。
“Born Creative” Festival(略称「ボンクリ・フェス」)は2017年から東京芸術劇場を舞台に展開されているボーダレスな音楽祭。
「ボンクリ・フェス」のアーティスティック・ディレクターをつとめる作曲家・藤倉大が、「アヴァンギャルドだけどおもしろい」4人の音楽家をゲストに、未知の音楽を知る喜びを語りあった連続講義「ボンクリ・アカデミー」を単行本化。
『あまちゃん』の音楽で知られる前衛・即興音楽家の大友良英による「作曲」講座を皮切りに、異次元の音楽空間をつくりだす電子音楽家・檜垣智也、現代の尺八道をきわめる藤原道山、三味線で現代音楽を席捲する本條秀慈郎が登場し、音楽を深掘りする楽しみを披露。最後は藤倉大が吉田純子を聞き手に「新しい耳のつくり方」を伝授します。
人生の喜びとは学ぶこと。
ボンクリ・フェスにこんなにたくさんの全然違う分野で活躍するアーティストが集まるのなら、僕ひとりが学ぶのではなく、これらのアーティストの重要な考えや思いを記録して、今、そして未来のみんなが学べるように残せないものか。
──藤倉大(「おわりに」より)
2021年7月から9月にかけて朝日カルチャーセンター新宿教室がおこなった東京芸術劇場提携オンライン講座を書籍化。
目次
WHAT IS “BORN CREATIVE” FESTIVAL?
序(鈴木順子)
第1章 作曲編 「じゃんけんぽん」から音楽が始まる 大友良英
♪ 講義編
作曲とは何か?
譜面って必要?
譜面とミュージシャンの関係
指揮とハンドサイン
即興と作曲は対立するものではない
《上を向いて歩こう》秘話
譜面から読みとれること、譜面に託すこと
みんなで声を出し合うこと
♪ 対談編
自分のためには書かないものを
「なんか違う」と言われないために
♪ Q&A編
譜面の役割の違い
人それぞれのグルーヴ感
クラシックのタイミング
《潮騒のメモリー》の作り込み
テレビはわかりやすい答えを求める
すべてがパーツになっていく
第2章 尺八編 尺八、自由自在。 藤原道山
♪ 講義編
尺八の構造
息の技
指の技
首の技
尺八と譜面
♪ 対談編
毎回変わる装飾音
定型と自由
♪ Q&A編
楽譜と演奏の関係
有名曲でも流派が違うと……
尺八 meets 洋楽器
第3章 電子音楽編 電子音楽の方法──失敗から学ぼう 檜垣智也
♪ 講義編
電子音楽は開かれている
ミュージック・コンクレートの発見
音色から作る音楽
音の立ち上がりを切る
音響空間をコントロールする
♪ 対談編
音響をライヴデザインする
電子音楽はどう聴かれる?
音の不思議さに触れる楽しみ
電子音楽の部屋
♪ Q&A編
アクースモニウムのダイナミクス
音を構造化する
同じソフトウェアを使えば、似た作品に?
第4章 三味線編 三味線から見えてくる世界 本條秀慈郎
♪ 講義編
三味線という楽器
三味線のグローバリティ
調弦と口三味線
三味線の奏法
♪ 対談編
初心者・藤倉の驚き
西洋音楽との違い
♪ Q&A編
三味線の楽譜
西洋文化と東洋文化を混ぜる
第5章 特別講義 新しい耳の作り方 藤倉大 interviewed by 吉田純子
♪ 対談編
コロナ禍でどんな音楽が可能か
業界による締切の違い
楽譜のほうを変えちゃえ!
ロンドンひとりぼっち
音楽の政治と経済
気の合う友達、ピエール・ブーレーズ
音楽作りのプロセスを見せる
自分の感性を問い直す音楽祭
♪ Q&A編
ボンクリの曲の選び方
新しい生き方を発見する
あとがき
JP-eコード:86559262JAAA01MBJE3X
。出版社:アルテスパブリッシング
。コンテンツ公開日:2023年01月25日
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