はじめに/自衛隊海外派遣とは何か/どうして自衛隊は海外に派遣され、何をしてきたのか/第1章 敗戦から国際貢献へ/軍隊の解体と憲法九条/残された日本海軍/朝鮮戦争と再軍備問題/再軍備をめぐる対立/朝鮮戦争と国連軍をめぐる問題/海外派兵禁止決議/鳩山政権の安保改定交渉/レバノン派遣問題/安保騒動/第2章 前史──自衛隊以外の人的貢献/池田政権と安保騒動後の国内情勢/青年海外協力隊の創設/ベトナム戦争とアジア秩序の変容/日本の安全保障観の変化/戦後処理から新たな外交課題へ/総合安全保障構想/インドシナ難民/難民問題への対応/カンボジア難民救援/メキシコ地震・コロンビア火山被害への支援/国際緊急援助体制拡充への動き/国際救助隊から国際緊急援助隊へ/外務省の動き/国際緊急援助体制拡充をどう実現するか/外務省の方針/消防庁の異論/自衛隊参加問題/国際緊急援助隊の創設/イラン・イラク戦争と掃海艇・巡視船派遣構想/第3章 始まり──「汗を流さない大国」からの脱却をめざして/冷戦の終結/国際協力構想と国内政治情勢の変容/ねじれ国会の発生、海部政権の誕生/PKOのルネサンス/湾岸危機/湾岸危機における支援要請/資金援助/物質援助/アメリカの反応/米国議会の批判/国防総省・米軍の評価/米国政府のジレンマ/国連平和協力法/自衛隊をどのように参加させるのか/公明党の反応/湾岸戦争の勃発と被災民救援の挫折/多国籍軍への資金協力問題/財源問題と公明党/九〇億ドルでの支援先と為替をめぐる問題/掃海艇派遣案の浮上とドイツの掃海艇派遣/感謝広告問題/掃海艇派遣に向けた動き/掃海艇派遣問題と米国/掃海艇派遣に向けた外務省の動き/防衛庁・海上自衛隊の掃海艇派遣に向けた動き/海部首相の決断と公明党/掃海艇派遣の実現/掃海艇派遣の実現と世論の変化/自衛隊派遣拡大の動き/自衛隊派遣拡大への諸外国の反応/三党合意の扱い/PKO協力法の成立/国際緊急援助隊法改正/第4章 定着──地域紛争・テロとの戦いの時代/カンボジアPKO/同盟漂流と朝鮮半島危機/地域紛争とPKOの拡大/東ティモール派遣/9・11、テロとの戦い/テロ特措法/イラク戦争/イラク特措法の成立/拡散安全保障イニシアティブ参加/ねじれ国会とISAF派遣論/ソマリア沖海賊の急増/海賊対処法の成立/ソマリア沖海賊対処の実際/民主党政権の発足と自衛隊海外派遣/南スーダンPKO派遣/能力構築支援と民主党における自衛隊海外派遣/第5章 自衛隊海外派遣のゆくえ──米中対立の時代/安倍政権の発足と安全保障体制の改革/集団的自衛権の解釈見直し/平和安全法制/開かれたインド太平洋と能力構築支援/南スーダンからの撤退/アフガニスタンからの在外邦人救出/ロシア・ウクライナ戦争/おわりに/敗戦から自衛隊海外派遣へ/自衛隊海外派遣の拡大、国連中心の秩序から米国の単独行動主義へ/米中対立時代の自衛隊海外派遣/平和安全法制、集団的自衛権容認下の自衛隊海外派遣とは/自衛隊海外派遣の今後──湾岸のトラウマはいつまで続くのか/あとがき/主要参考文献