まえがき/第1章 ケルトの起源/1 神話にみる起源/ケルトの神話/アイルランド人の起源/トゥアタ・デー・ダナン/ミールの息子たち/ダーナ神話の原形/アウグスティヌスの六時代区分論/2 通説とケルト否定論/ブリテン諸島への到来/ケルト人についての通説/ハルシュタット文化/ラ・テーヌ文化/ケルト的辺境/ケルトに対する疑念/ケルト否定論/ケルトをめぐる論争/ケルト語の扱いをめぐる相違/3 矛盾する証拠/分子生物学の援用/アフィントンの白馬/遺伝子研究の問題点/コラム ケルト人の外見/第2章 宴と決闘/1 ケルトをめぐる古典文献/民族誌的記述のはじまり/ポリュビオス/ポセイドニオスと紀元前一世紀の著作家たち/ローマ帝政期の著作家たち/2 宴と酒/マック・ダトーの豚/ケルト人の宴/古典文献との類似点/ケルト人の食生活/飲み物/ケルト人とビール/ケルト人とワイン/ガリアでのワイン醸造の発展/3 貨幣の役割/地中海との交易/ケルトのコイン/コインの機能/交易と貨幣/コラム 伝説の地アレシア/第3章 英雄の宿命──インド=ヨーロッパの遺産/1 クー・フリンの生涯/クー・フリンの出生/名前の由来/名声と短命の予言/クー・フリンの結婚/クアルンゲの牛捕り/不死身の英雄との戦い/『マハーバーラタ』の物語/ケルト人の戦車/2 英雄の最期/アイフェの息子の死/英雄による息子殺し/クー・ロイの死/クー・フリンの最期/罠による英雄の最期/インド=ヨーロッパ語族の三機能区分/3 ケルト文化とインド=ヨーロッパの要素/首切りゲーム/ガウェインと緑の騎士/頭部信仰との関連性/ケルト人の暦/コリニーの暦/インド=ヨーロッパ的要素との関連/コラム ケルト人の部族/第4章 文字の発明/1 史料としての碑文/ケルト人の言語/ガリア語碑文/古代ケルト人の文学/2 ケルト社会の諸側面/コインの銘/ケルト社会の政務官/ケルト人の政治体制/三〇〇人の評議会/移民/歓待の札/奉献碑文/3 生活の諸相──恋愛、呪い、魔術/ケルトの女性/恋愛/呪いの碑文/魔術/ラルザックの鉛板/コラム ケルト人の住む世界はどうみられていたか/第5章 神々と風土/1 ケルトの神々/ケルトの宗教/エポナ/ケルヌンノス/テウタテス/エスス/タラニス/祖先信仰/ローマの神の名で記録された神々/メルクリウスとマルス/ルグス/アポロ/ユピテル、ミネルウァ/マトロナエ/2 神話と英雄伝説/古代ケルト人の神話物語/ケルト人の起源と通俗語源説/ローマ占領と英雄伝説/3 ドルイドと死生観/ケルト社会共通の存在?/ドルイドの役割/魂の不死/ローマ支配下でのドルイド/生贄/コラム ケルト人の教育/第6章 オシアンの夢/1 フィアナ物語/オシアンの夢/フィアナ物語/ジーァルマジとグラーネの追跡/フィンとフィアナの最期/2 傭兵と地中海世界/ケルト人傭兵/デルフォイ侵攻/ガラティア王国/エジプトのケルト人傭兵/ケルト人傭兵とポエニ戦争/傭兵活動/3 ロマン主義とケルト/オシアンとロマン主義/好古家からの批判/ロマンティックなケルト・イメージの普及/コラム ケルト人の音楽/おわりに/あとがき/図版出典