序章 認知症ってなんですか?/認知症を心理学的に研究するということ/認知症とはなにか/予備軍も含めれば日本に一〇〇〇万人/認知・認知機能とはなにか/原因疾患と認知機能障害の関係/老化による物忘れと認知症の違い/「おかしいな」と思ったら/第1章 「お金を盗られた」「強盗にあった」と言うのはなぜ?/中核症状と周辺症状/物盗られ妄想の原因/自己防衛としての物盗られ妄想/身近な人を疑う理由/認知症と薬/薬をやめてみる/第2章 同じことを何度も聞いてくるのはなぜ?/さまざまな記憶の種類/短期記憶と長期記憶──陳述記憶のプロセス/エピソード記憶障害の原因/符号化、貯蔵、検索──記憶のモデル/未来の予定がわからないことの不安/何度でも同じことを聞く理由/なんのための介護か/第3章 何度注意してもお米を大量に炊いてしまうのはなぜ?/陳述記憶と非陳述記憶/手続き的記憶が残る理由/繰り返される行動には、その人のアイデンティティが現われる/同じものを大量に買ってしまうときは/第4章 突然怒りだすのはどうして?/前頭葉障害で、行動のコントロールが難しく/注意機能が低下し、気が散りやすくなる/前頭側頭型認知症の場合/夕暮れ症候群/偶然見つけたヒント/会話が重要/ときには放っておくことも有効/第5章 高齢者の車の事故はなぜ起きるの?/シニアカーがぶつかってきた/有効視野の低下/自分が今まで何をしていたのかわからない/注意機能の衰え/選択的注意機能と有効視野/一度に二つ以上のことができなくなる/認知症に限らず失敗しやすい「注意の切り替え」/家族の同乗がかえってよくないこともある/運転が苦手になるのは、認知症の人に限らない/第6章 介護者につきまとうのはどうして?/遂行(実行)機能障害/目標・計画・実行のどこができないのか/できない自分に傷ついている/押し売りに引っかかってしまうのは?/見当識障害という問題/過去と現在と未来をつなげる/実行機能と遂行機能/第7章 家にいるのに「帰りたい」と言うのはなぜ?/見当識とはなにか/記憶の低下との関係/幼児期の記憶のあり方と似ている/婆ルさんはどこに帰りたいのか/第8章 これってもしかして「徘徊」ですか?/目的もなくうろついているわけではない/「徘徊」はなぜ起きるのか/頭の中の地図がつくれなくなる/建物と自分の位置関係がわからなくなる/鏡の不思議/徘徊が出てきたら、どうしたらいいのか/徘徊がおさまるのはいいことか/第9章 排泄を失敗してしまうのはなぜ?/排泄の失敗が増える理由/失敗を認めることは、プライドが許さない/弄便で自宅介護が限界に/なぜ食べられないものを口に入れてしまうのか/本人のプライドを傷つけないために/第10章 介護に疲れ果てました。どうしたらいいですか?/人間関係はギブ&テイク/「思いどおりにならない」はコントロールのはじまり/「なぜこんなことをするのか?」と考える/心がすれ違うことで、ケアがコントロールに陥る/社会的認知機能の低下と「心の理論」/まずは話を聞くことから/介護を生きがいにしない
ほか