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講談社学術文庫

ローマ五賢帝 「輝ける世紀」の虚像と実像

著:南川高志

電子版

内容紹介

ネルウァからマルクス・アウレリウスまで5人の「賢帝」が続いた約100年間は、ローマ帝国の最盛期とされ、「人類が最も幸福だった時代」と呼ばれる。しかし、たとえばハドリアヌス帝は、同時代の人々には非常に憎まれた暴君だった。また、賢帝を輩出した「養子皇帝制」も、かえってそのために水面下での激しい権力闘争を生じさせていたのである。繁栄の陰の部分を描きつつ、この時代が最盛期であった理由を解明する。(講談社学術文庫)

目次

プロローグ──人類が最も幸福であった時代 第一章 訪れぬ光──五賢帝時代の始まり  1 皇帝たちの政治  2 「暴君」ドミティアヌスの最期  3 「賢帝」ネルウァの登場  4 動揺する「賢帝」  5 皇帝トラヤヌスの誕生 第二章 最良の皇帝──トラヤヌスのローマ帝国  1 実現した平和と安定  2 「ローマ人」のローマ帝国  3 元老院議員たちの実像 第三章 賢帝か暴君か──ハドリアヌスのローマ帝国  1 「暴君」ハドリアヌス  2 疑われた皇帝  3 ハドリアヌス政権成立の真相  4 偉大な統治者への道  5 後継者問題と悲しき晩年 第四章 苦悩する哲学者皇帝──マルクス・アウレリウスのローマ帝国  1 アントニヌス・ピウス帝の美徳  2 幼い哲学者  3 パルティア戦争とマルコマンニ戦争  4 戦争と新しいエリートたち エピローグ──最盛期のローマ帝国を支えたもの 参考文献 あとがき ローマ五賢帝関係年表 学術文庫版のためのあとがき

JP-eコード:0629221500100011000B
出版社:講談社
コンテンツ公開日:2014年02月28日