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日経ビジネス人文庫 B け-2-1

ケインズ 説得論集

著:ジョン・メイナード・ケインズ
訳:山岡 洋一

紙版

内容紹介

《大経済学者の慧眼に触れる》

マクロ経済学の祖といわれるケインズは、実はタイムリーに現実経済を解説した時論家でもあった。第1次世界大戦後のイギリスは、世界的な大恐慌が自国にも及び、大量失業の中で悲観論が国内を覆っていた。こうしたなかケインズは、政府の施策に対する誤った考えが跋扈していると見て、正しい認識へと人々を導くべく論陣を張った。20世紀を代表する経済学者による時論の数々は、読みやすい新訳を得て、時代を超えた輝きを放つ。

目次

1 インフレーションとデフレーション|Inflation and Deflation|
インフレーション(一九一九年)
通貨価値の変動が社会に与える影響(一九二三年)
景気拡大の政策(総選挙、一九二九年五月)
一九三〇年の大不況(一九三〇年)
節約(一九三一年)
通貨価値崩壊が銀行に与えた影響(一九三一年八月)

2 金本位制への復帰|The Return to the Gold standard|
呪うべき黄金欲(一九三〇年九月)
金融政策の目標の選択(一九二三年)
今後の通貨制度に関する積極的な提案(一九二三年)
チャーチル財務相の経済的帰結(一九二五年)
関税による経済対策
金本位制の終わり(一九三一年九月二十七日)

3 自由放任の終わり|The End of Laissez-Faire|

4 未来|The Future|
孫の世代の経済的可能性(一九三〇年)

5 繁栄への道|The Means to Prosperity|

著者略歴

著:ジョン・メイナード・ケインズ
1883年 イギリス生まれ。1905年 ケンブリッジ大学卒業。1906年 文官試験に合格しインド省勤務。1908年 ケンブリッジ大学で貨幣論を研究。1915年 大蔵省に勤務。1919年 パリ講和会議に参加し、対独賠償要求に反対して辞任し「平和の経済的帰結」発表。1936年 『雇用・利子および貨幣の一般理論』発表。1944年 ブレトンウッズ連合国通貨会議に参加。1945年 IMF創設に関わり、IMFおよびIBRD総裁に就任。1946年 逝去。経済学者、ジャーナリスト、思想家、投資家、官僚。 <主な著書>『平和の経済的帰結』『条約の改正』『通貨論』『雇用・利子および貨幣の一般理論』などがある。
訳:山岡 洋一
翻訳家。1949年生まれ。
主な訳書にアラン・グリーンスパン『波乱の時代』、アダム・スミス『国富論』、ジェームス・C・アベグレン『新・日本の経営』『日本の経営<新訳版>』、ジョセフ・S・ナイ『ソフト・パワー』(以上、日本経済新聞出版)、ジェームズ・C・コリンズ&ジェリー・I・ポラス『ビジョナリー・カンパニー』(日経BP社)などがある。

ISBN:9784532240141
出版社:日経BP 日本経済新聞出版本部
判型:文庫
ページ数:344ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2021年12月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KCZ