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ガラスの魚

著:山下明生
絵:宇野亜喜良

紙版

内容紹介

戦後7〜8年、大人たちの生活にようやく余裕がでてきたころ。瀬戸内の島で新制中学に上がったアキラは散々な日々を過ごしていた。怪我が元で松葉杖の生活、学校の前で見つけた旅人のなぞの死体、アキラを目の敵にするクラスメイト、母に持ちかけられた再婚話、行方知れずだった実の父親との遭遇……島という空間に凝縮された人間模様のなか、それでもアキラは多くの人と心を通わせ、脱皮していく。島を舞台にした3部作構想の『海のコウモリ』『カモメの家』に続く最新作。

目次

1第一発見者/2納屋番の夜/3天敵チョーカイ/4事故か事件か/5ウナギ釣り/6大漁祝い/7バッター案山子/8一番風呂で/9街頭テレビ/10レンアイいろいろ/11秋祭りのあいつ/12お民ばあちゃんの推理/13おたずね者がふたり/14駆け落ちさわぎ/15おサルのかごや/16やくざのおごり/17お民ばあちゃん極楽へ/18全校駅伝大会/19八幡神社の決闘/20カレーのにおい/21プレゼント/22肝だめしレース/あとがき

著者略歴

著:山下明生
1937年東京生まれ。瀬戸内海の能美島で育つ。京都大学文学部仏文科卒業。児童書編集を経て、1970年に「かいぞくオネション」発表。以後、幼年童話から長編作品、絵本の翻訳などで活躍。「海のしろうま」(野間児童文芸賞)「はんぶんちょうだい」(小学館文学賞)「ねずみのでんしゃ」「ふとんかいすいよく」「メロンのメロディー」「海のコウモリ」(赤い鳥文学賞)「カモメの家」(日本児童文学者協会賞・路傍の石文学賞)、翻訳に「おばけのバーバパパ」や「カロリーヌ」シリーズなどがある。
絵:宇野亜喜良
1934年名古屋生まれ。名古屋市立工芸高校図案科卒業。日本デザインセンター、スタジオ・イルフィルを経てフリーに。日宣美特選、日宣美会員賞、講談社出版文化賞挿絵賞、赤い鳥さし絵賞、2歩絵本賞などを受賞。99年紫綬褒章、2010年旭日小綬章を受章。「ル・シネマ」(マガジンハウス)、「宇野亜喜良の世界」(立風書房)「LUNATICO」(新書館)、イラストレーター以外にもキュレーターや舞台美術、芸術監督等も務めている。

ISBN:9784652204702
出版社:理論社
判型:B6
ページ数:350ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2021年11月
発売日:2021年11月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YFB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ