鷗外の怪談
著:永井 愛
紙版
内容紹介
社会主義者への弾圧が強まる明治時代。森鷗外は、陸軍軍医エリートでありながら、言論弾圧に反対する文学者という相反するふたつの顔をもっていた。その真意はどこにあったのか……。幸徳秋水に死刑が宣告される大逆事件の裁判前、居宅・観潮楼で繰り広げられる文士、旧友、弁護士との激論。ここには寝食をともにする嫁と姑の小競り合いや、赤児をあやすパッパ鷗外の姿も見られ、老若男女、悲喜こもごもの人間模様が織り成される。官僚・文学者・家庭人と、さまざまな顔をもつ人間・鷗外を浮き上がらせる歴史文学劇!
2014年に初演され、ハヤカワ「悲劇喜劇」賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。
2021年11月上旬から東京芸術劇場をはじめ、埼玉・長野・山形・滋賀・兵庫・山口・静岡・愛知・北海道を全国ツアー再演いたします。