文庫クセジュ
こころの熟成
老いの精神分析
著:ブノワ・ヴェルドン
他訳:堀川 聡司
他訳:小倉 拓也
紙版
内容紹介
老いのこころに生じる問題に光を当てる
1970年代以降、欧米において、老いに関する精神分析的な議論や発表がみられるようになったが、ほかの世代のそれに比べるとごくわずかであった。本書は、精神分析の見地から、老いのこころに生じるさまざまな視点や問題(年を経るにつれて変化する身体や性、それに伴うこころの問題、社会での役割、臨床と治療の実践、近親者や介護者のケアの問題など)を扱い、「異なる専門性をもち、異なる教育を受けてきた同輩たちだけでなく、一般の人が、年齢を重ねた人たちの心的生活に関心を抱けること」(「序文」)を試みる。
また、症例とともに、フロイトが自身の老いを綴った書簡をはじめ、ユルスナール、イヨネスコ、モーパッサン、モーリヤック、ジッド、クローデル、レヴィ=ストロースなど、文学作品や手記、講演内容などを随所に盛り込み、思想家や著述家が向き合った老いを病跡学的に参照する。
ISBN:9784560510469
。出版社:白水社
。判型:新書
。ページ数:183ページ
。定価:1200円(本体)
。発行年月日:2021年10月
。発売日:2021年10月25日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP。