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中公文庫 く30-1

ラバウル戦線異状なし

現地司令長官の回想

著:草鹿 任一

紙版

内容紹介

ガダルカナル撤退後、最前線基地の防備と航空戦の継続という使命を負った草鹿は、補給が途絶えても破損機を修理して航空戦を展開、食料と生活必需品、さらには火薬や魚雷までを自力で生産する。また敬愛する山本長官の戦死、陸軍との友好関係が描かれる。巧みな人材登用によって終戦までを自給自足で戦い抜いたサバイバル戦記。<解説>戸髙一成


目次

1 まえがき(戦況のあらまし)

2 明朗豁達一意邁進

3 陸海軍の協同戦線

4 火山研究所と科学者の良心

5 嗚呼山本元帥

6 南東方面艦隊の歌

7 武功抜群

8 漂流記

9 気象観測

10 民政部の人々

11 洞窟生活(陣地構築)

12 施設作業の苦労

13 いかもの食い

14 現地自活

15 兵器類の製造

16 教育訓練の問題

17 医務衛生のはなし

18 珍客待てども来らず

19 輸送潜水艦の労苦

20 鼠輸送、蟻輸送

21 ラバウル海軍航空隊

22 終戦の憾み

著者略歴

著:草鹿 任一
草鹿任一

一八八八(明治二一)年、石川県生まれ。一九〇九(明治四二)年海軍兵学校、翌年海軍大学校卒業。『扶桑』艦長、砲術学校長、第一航空戦隊司令官などを歴任。四〇(昭和一五)年中将。 翌年海軍兵学校校長、四二(一七)年十月、第十一航空艦隊司令長官としてラバウルに赴任、同年一二月、南東方面司令長官を兼務する。終戦まで在任。四三(一八)年、ラバウルが連合軍に包囲され、終戦まで現地に留まり、武器・食料・必需品を自給自足した。戦後は遺族の援助、遺骨収集などにつくす。七二(四七)年没。享年八四。

ISBN:9784122071261
出版社:中央公論新社
判型:文庫
ページ数:288ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年10月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ