生かされて 風花
秋元千惠子作品集
著:秋元 千惠子
紙版
内容紹介
今年89歳となる歌人・秋元千惠子の主要な文業の集大成。全歌集のほか、主要評論、小説作品を収め、歌人・秋元千惠子の世界を一冊で展望する。
時代の傾斜を幻視する、悲憤の祈りの行である歌と散文。半世紀を超える短歌・評論・エッセイ・小説の多彩な文業がここに集結して一冊となり、鏡のように互いに照らし合うことで、自分の道を生き切る文学者の全貌が示される。文明の病いと戦う孤高の母性、昭和の生き証人の自負と責任は、言葉の重さ、調べの高貴さ、想の深さとなって短歌に凝縮され、散文においては切なる生命論として雄弁に語られる。比類なく真率なエレジーがここにはある。
目次
全歌集
吾が揺れやまず
蛹の香
王者の晩餐
冬の蛍
鎮まり難き
歌集未収録作品
評論集
秋元千惠子集 自解150歌選
含羞の人 歌人・上田三四二の生涯
地母神の鬱 詩歌の環境
短篇小説
霧の中/ぶらんこ/白い蛾/すず虫/花影
散文
上田三四二再考
山崎方代掌論
エッセイ抄
書評抄