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ちくま新書 1608

頭山満

アジア主義者の実像

著:嵯峨 隆

紙版

内容紹介

戦前に大きな力をもったアジア主義者の浪人・頭山満(とうやまみつる)。アジアとの連帯感と侵略志向が併存するその思想を読み解き、日本のアジア観を問い直す。== 明治から昭和まで活動し、「無位無官」の浪人ながら多方面に政治的影響力を持った頭山満(とうやま・みつる)。 日本のアジア侵略を肯定していたという理由で、その評価は高くないまま現在に至る。だが国権主義を無前提的に悪として、 頭山の行動や言説を解釈することは客観的とは言えないだろう。 頭山の生涯をたどりなおし、アジアとの連帯感と侵略志向とがいかなる形で彼の中で併存していたかをアジア主義との連関で読み解きつつ、近代日本のアジア観を問いなおすことを試みる。

著者略歴

著:嵯峨 隆
嵯峨 隆(さが・たかし):1952年、秋田県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学。博士(法学)。静岡県立大学名誉教授。専門は中国政治史、政治思想史。著書『近代中国アナキズムの研究』(研文出版、1994年)、『中国黒色革命論――師復とその思想』(社会評論社、2001年)、『アジア主義と近代日中の思想的交錯』(慶應義塾大学出版会、2016年)、『人物からたどる近代日中関係史』(共編著、国書刊行会、2019年)、『アジア主義全史』(筑摩選書、2020年)など。

ISBN:9784480074331
出版社:筑摩書房
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:840円(本体)
発行年月日:2021年10月
発売日:2021年10月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNB