クヌギ林の妖怪たち
童話作家・富安陽子の世界
著:斉藤 洋
紙版
内容紹介
幽霊の存在については、それを肯定する人はいる。
では、妖怪は? 妖怪がほんとうにいると思っている人がどれくらいいるだろうか? しかも、おとなで!
ひょっとして、富安陽子は、そういう数少ないおとなのひとりではないか、と私は感じていたのだ。
インタビューなら、気がゆるんで、富安陽子の本音が出るのではないかと、私はそう思ったのだ。
そうしたら……。
ー巻末対談「インタビューの前に」より
『ルドルフとイッパイアッテナ』著者・斉藤洋の視点から、富安陽子の妖怪世界が人々を惹きつける理由を解き明かす!
サンドウィッチマンのコント『村に住む男』や任天堂Switch『あつまれどうぶつの森』など、さまざまな人気コンテンツに触れながら、富安陽子の妖(あやかし)ファンタジーとの共通項を見出し、丁寧に読み解く一冊。
巻末には児童文学界の巨匠、富安陽子・斉藤洋による豪華対談付き!
目次
はじめに
1 日常と非日常の対峙
2 緩衝地帯
3 妖怪たち
4 不穏
5 非日常の日常化
6 魑魅魍魎妖怪跋扈の世界
7 人間観
8 人外ではない魔境
9 よけいなこと
10 竜の飛行
11 迷信
12 世界の重層的構造
おわりに
対談 富安陽子・斉藤洋