歴史文化ライブラリー 528
女と男の大奥
大奥法度を読み解く
著:福田 千鶴
紙版
内容紹介
江戸城の本丸奥にあり、将軍の家族が暮らしていた後宮=大奥。愛憎と陰謀渦巻く男子禁制の世界のイメージが根強いが、実態はどうだったのか。江戸時代を通して十四度発令された大奥法度(奥方法度・女中法度)を読み解き、その歴史・職制・機能を分析。多くの男たちが出入りしていた事実を明らかにし、「女たちの大奥」という固定観念を問い直す。
目次
女たちの大奥に出入りする男たち―プロローグ/江戸城大奥の成立(江戸城を構成する人びと―表向と奥向/成立期の大奥/二代将軍秀忠と大奥/大奥に出入りする人びと)/江戸城大奥の従属化(三代将軍家光と大奥/四代将軍家綱と大奥/老中による大奥支配)/江戸城大奥役人の制度化(五代将軍綱吉と大奥/相次ぐ女中法度の整備/八代将軍吉宗と大奥/近世後期の大奥)/江戸城大奥のゆくえ―エピローグ/江戸幕府職制図