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図書館評価の有効性

評価影響の理論を用いた実証研究

著:田辺 智子

紙版

内容紹介

評価は組織をどう変えるのか――。公的機関で一般的となった業績評価は、組織や人々に何をもたらしているのか。公共図書館を対象とした質的・量的分析をもとに、「評価影響」の理論をもちいて評価の実態を明らかにし、評価の有効性を向上させる方策を提示する。

目次

 まえがき

第1章 序論
 1.1 研究の背景
 1.2 研究の目的
 1.3 研究の方法
 1.4 先行研究
 1.5 図書館評価の現状
 1.6 用語の定義
 1.7 本研究の構成

第2章 行政評価と図書館評価の比較
 2.1 本章の目的と方法
 2.2 行政評価の方法
 2.3 海外における図書館評価の方法
 2.4 日本における図書館評価の方法
 2.5 評価用語の整理
 2.6 本章のまとめ

第3章 図書館評価モデルの作成
 3.1 本章の目的と方法
 3.2 評価利用の理論
 3.3 評価影響の理論
 3.4 非利用と正当化利用の理論
 3.5 業績情報の利用の理論
 3.6 図書館評価の有効性や利用に関する研究
 3.7 図書館評価モデルの作成
 3.8 本章のまとめ

第4章 図書館評価の有効性に関する質的分析
 4.1 本章の目的と方法
 4.2 調査の概要とデータ
 4.3 評価影響の発現状況
 4.4 評価影響の発現経路
 4.5 評価影響の発現に影響する要因
 4.6 指定管理者制度のもとでの評価
 4.7 図書館評価モデルの精緻化と考察
 4.8 本章のまとめ

第5章 図書館評価の有効性に関する量的分析
 5.1 本章の目的と方法
 5.2 調査の概要とデータ
 5.3 有効性の発現状況
 5.4 有効性の発現経路
 5.5 考察
 5.6 本章のまとめ

第6章 図書館評価の有効性に影響する要因
 6.1 本章の目的と方法
 6.2 影響要因の候補
 6.3 データ
 6.4 組織レベルの分析結果
 6.5 職員レベルの分析結果
 6.6 考察
 6.7 本章のまとめ

第7章 図書館評価の有効性向上のためのツール
 7.1 本章の目的と方法
 7.2 有効性向上ツールの作成
 7.3 ツールの試行と修正
 7.4 考察
 7.5 本章のまとめ

第8章 結論
 8.1 研究の総括
 8.2 図書館評価の有効性
 8.3 有効性を向上させる方策
 8.4 今後の研究上の課題
 8.5 結び

付録
 付録1 インタビュー調査・事例概要
 付録2 アンケート調査票
 付録3 パス解析結果(改善ルート)
 付録4 影響要因と質問の対応表
 付録5 回帰分析結果(組織レベル)
 付録6 回帰分析結果(職員レベル)
 付録7 影響要因の分析結果一覧

 参考文献
 初出一覧
 あとがき
 索引

著者略歴

著:田辺 智子
新潟県長岡市出身。国立国会図書館職員。京都大学大学院農学研究科修士(農林経済学)、ジョージタウン大学公共政策大学院修士(M.P.P.)、筑波大学博士(図書館情報学)。専門は政策評価、公共政策。
〈主要著作〉
「エビデンスに基づく政策立案(EBPM)の推進に向けて:医療の経験からの示唆」『日本評価研究』20(2), 2020.
「業績測定を補完するプログラム評価の役割:米国のGPRAMAの事例をもとに」『日本評価研究』14(2), 2014.
「政策評価の手法:アメリカの評価理論と実践をもとに」『季刊 行政管理研究』(97), 2002.

ISBN:9784750351698
出版社:明石書店
判型:A5
ページ数:372ページ
価格:5800円(本体)
発行年月日:2021年04月
発売日:2021年04月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:KJ