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教育実習の日本的構造

東アジア諸地域との比較から

編:岩田 康之

紙版

内容紹介

日本の実習生たちや実習指導にあたる教員たちの抱えている課題を、
東アジア諸地域(中国本土・香港・台湾・韓国など)との比較を基に構造的に解明した一冊。
実習の運営体制、実習生たちの意識、さらには評価のありようについて、日本のありようを相対化し、
今後のソリューションを考える視点を与えてくれる。

【執筆者】
岩田康之、金 ?雅、早坂めぐみ、大和真希子、山口晶子

目次

目 次
序 章 日本の教育実習,何が問題か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(岩田康之)
 第1節 キム・ヨナのニュースから
 第2節 「スーツ着用」にみる忖度の構図
 第3節 海外調査から見えたこと
 第4節 「開放制」と日本の教育実習生の「萎縮」
 第5節 構造的な研究からソリューションの模索へ

第1章 日本における教育実習の展開と研究視角・・・・・・・・(岩田康之)
 第1節 政策課題としての日本の教育実習
 第2節 日本の「開放制」の展開と教育実習
 第3節 教育実習に関する日本の研究動向
 第4節 教育実習の比較研究による解明

第2章 東アジア諸地域の教員養成と教育実習・・・(岩田康之・金慜雅)
 第1節 概要
 第2節 中国(本土)
 第3節 香港
 第4節 台湾
 第5節 韓国

第3章  日本の教育実習の運営指導体制に関する現状と課題
  ―質問紙調査の分析から― ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(早坂めぐみ)
 第1節 問題設定
 第2節 中央教育審議会答申による教育実習の運営指導体制に関わる問題提起
 第3節 先行研究の検討―藤枝(2001)による教育実習の課題の整理―
 第4節 本研究の方法
 第5節 教育実習運営の現状分析
 第6節 教育実習運営の課題に関する分析
 第7節 結論

第4章  実習指導の実際と実習生の受けとめ(1)
  ―日本の場合― ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(大和真希子)
 第1節 はじめに
 第2節 調査の概要
 第3節 服装や 立ち居振る舞いに関する指導を学生はどのように受けとめたのか
 第4節 学生の受けとめ・認識にはどのような背景があるか
 第5節 大学のカリキュラムや教師・学校現場に対する学生の認識
 第6節 おわりに―服装指導からみえる日本の教育実習の可能性と課題―

第5章  実習指導の実際と実習生の受けとめ(2)
  ―4都市比較調査から―  ・・・(岩田康之・金慜雅・早坂めぐみ)
 第1節 4都市比較調査の概要
 第2節 実習指導体制に関する実習生の意識の4 都市比較
 第3節 〈分析1〉都市による教育実習指導体制に関する大学生の意識の差異
 第4節 〈分析2〉教育実習指導体制評価スコアと教育実習後の教員志望の意識の関連
 第5節 〈分析3〉東京における教員志望と関連のある項目の探索
 第6節 まとめ

第6章 日本の教育実習の評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(山口晶子)
 第1節 教育実習の評価とはどのように行われるのか
 第2節 どのような評価項目があるのか―何を,どのように見るのか―
 第3節 教育実習の評価をめぐる力関係
 第4節 まとめと展望―教育実習に求められることとは―

終 章 教育実習の日本的構造―これからを考える― ・・・(岩田康之)
 第1節 日本の教育実習と実習生―その現状―
 第2節 ソリューションの模索
 第3節 さらなる研究に向けて―尽くせぬ論点―

著者略歴

編:岩田 康之
(いわた やすゆき)東京学芸大学先端教育人材育成推進機構・次世代教育研究センター教授・学長補佐。

ISBN:9784762030697
出版社:学文社 (GAKUBUNSHA)
判型:A5
ページ数:208ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2021年02月
発売日:2021年02月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JND