岩波新書 新赤版 1867
ヒンドゥー教10講
著:赤松 明彦
紙版
内容紹介
古代のバラモン教、さらには四千年前のインダス文明にまで遡るとされるインドの宗教思想はきわめて複雑だが、その教えは密教儀礼や帰依観念など、日本の宗教にも通ずる面をもつ。本質論に陥らず、歴史的・地域的・社会的な重層性に注意しながら、丁寧なテキスト読解によってヒンドゥー教の思考と実践をとらえる、体系的入門書。
目次
講義をはじめる前に
第1講 ヒンドゥー教の歴史と地理
第2講 信仰の形——プージャーとヤジュニャ
第3講 死後の観念——生天と解脱
第4講 現世拒否の宗教——苦行と棄世
第5講 不死の探求——ヨーガと一神教
第6講 帰依と信愛——バクティ観念の展開
第7講 象徴と儀礼——タントリズムの広がり
第8講 シヴァ教の歴史——神・魂の二元論と一元論
第9講 ヴィシュヌ教の歴史——アヴァターラ思想の展開
第10講 ヒンドゥー教の誕生
あとがき
参考資料 シヴァ礼拝のプージャー
読書案内
略年表