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歌集『沈黙と落日』

著:森脇 正基

紙版

内容紹介

収録歌より
七十八歳、亡父の齢に追ひつくもなほ想ひゐる戦場の父
戦場を語ることなく沈黙をまもり通して逝きし父はや
セピア色せる戦場の一枚の父の写真に〈武漢攻略〉
戦前もその亦戦後も繰り返す欺瞞隠蔽疫病のごと
積極的平和主義とふ詭弁なるいつか来た道今ぞ殲くべし
潔く散れ花に嵐のごとくちれ死の香ただよふ桜花うとみ来
母が遺骨抱き帰りし日の夕の見たこともなき巨き落日
またひとつ雪の茅舎の火影きえ限界集落になりてゆくらし
「どん底」とふ茶房に独りランボーを読みつつ聴きゐし鎮魂の曲

著者略歴

著:森脇 正基
1941年 東京に生まれる
1964年 大学卒業 同年銀行に入行 定年退職まで三十七年間勤続
歌歴「槻の木」「潮音」を経て現在無所属
第一歌集『荒磯路』
書道同文会準会員

ISBN:9784752281375
出版社:飯塚書店
判型:4-6
ページ数:184ページ
価格:2500円(本体)
発行年月日:2021年02月
発売日:2021年02月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ