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ブルーバックス

なっとくする数学記号 π、e、iから偏微分まで

著:黒木 哲徳

紙版

内容紹介

数学や物理で出てくるさまざまな記号。ふだん使い慣れた+や-の持つ意味や、「-(-1)はなぜ1か」といった当然のことも、詳しく知るとより数学的な感覚を理解できます。また、中学や高校で習った忘れかけている記号の学び直しや、認識を新たにすることで、科学本の読書に役立つことも。大学で習得する偏微分の記号などまで含め、記号を通して幅広く数学を学べて知識を深められる1冊です。
小学校から使っている記号、中学、高校で勉強した記号、大学の数学レベル、と読み進めていくうちに、今まで難解に感じていた分野に関してもスッと頭に入ってくる作りになっています。
また、読むだけでためになる、ちょっとした雑談の種になるようなこともあり、初心者でも10代からでも楽しく読めます。
ハイレベルの数学につまずいていた人の学び直しから初心者のチャレンジまでにも役立ち、記号から数学の本質に迫ります。
理系学生の事典的存在として重宝された『なっとくする数学記号』(2001年刊)をまとめ直して刊行します。

目次

第1部 小学校,中学校,高校で習ったあの数学記号の意味
+,- -(-1)はなぜ1か/ ×,÷ 0.999…は悶々としている/∞ 無限の魔力/ % 計算をラクしたい/ √ なんでこんな変な形なのか/π πでパイ屋がもうかる?/sin,cos,tan サインのふるさと/ln,log 天文学的な魔術/e どーでもイーわけではない/i 数学を元気づけた嘘/Σ 怠け者用の記号/lim 気難しい恋人との付き合い方/dy/dx 微分の生い立ち/∫ 塵も積もればインテグラる/△,▽ 記号は体を表す/∽,∝ 相似は繰り返す/⊥,∠,|| 三角形の内角の和は180°か/∴,∵,iff,⇔ 茶畑は成長のあかし/( ),{ },[ ] ひたすらはさんで400年/!,nCm,nPm「あっ」という間の数学
第2部 大学で学ぶ教養としての数学
N,R,Z,Q,C 数の切れ目はどこか/=,~,≡ 同じだけど違う/≦,< 数学不平等起原論/⊂,⊆ 数学の伝説はここから始まる/∩,∪ アイドルの交わり集合/∈,∀,∃ 慣れると便利な記号たち/f:X→Y 1対1対応ってなんだ?/アレフ 濃い~数?/∧,∨,¬ ,⇒ ハムレットに教えたい数学/ε,δ 悩ましきかなε-δ論法/max,min 大きい小さいにもいろいろいろある!/e,exp 数学のウルトラマン/sinh,cosh,tanh 記号の兄弟仁義/sgn アミダくじから行列式へ/| | 連立方程式一発解答法/rank 数学にもランキングがある?/dim 4次元探し/Im,Ker すべては0が支配する/tA,A*,trA 形のいいものが貴重なのです
第3部 ハイレベルの数学~偏微分も記号で理解
d(P,Q) 距離は長さと限らない/A,A,∂A 現代数学への入り口/δx 信じられない関数/・ 仕事量もわかる(?)便利な内積/× 空間で親しむ外積/i,j,k 実数,虚数ときて,次は何数だ?/∂/∂x 偏微分はこわくない/∂(f,g)/∂(x,y) 多変数の積分のコツ/∫C 線積分ってどんな積分?/∬ 二重にインテグラルとは/grad,∇ 日本の景気は底なし沼?/div 流れを数学する/rot,curl それでも地球は回る/Γ(s)n!を拡張するとこうなる

著者略歴

著:黒木 哲徳
福井大学名誉教授。理学博士(名古屋大学)。
1944年宮崎県生まれ。九州大学理学部数学科卒業。同大学院修士課程修了後、九州大学、名古屋大学、台湾の淡江大学などを経て、福井大学教育地域科学部数学教室教授。福井大学在職中に中国上海師範大学客員を務める。定年退職後、宮崎県都城市の教育委員会顧問として教育行政に携わる。
著書に『なっとくする数学記号』(なっとくシリーズ)(講談社)、『入門算数学』『算数から数学へ』(以上、日本評論社)など。

ISBN:9784065225509
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:1100円(本体)
発行年月日:2021年02月
発売日:2021年02月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PB