UP plus
新興国から見るアフターコロナの時代
米中対立の間に広がる世界
編:川島 真
編:池内 恵
紙版
内容紹介
新型コロナウイルス感染症によって,世界秩序は大きく変化している.その影響は米中といった超大国だけではなく,地域大国(BRICS)にも及んでいる.本書は,大きく変化する国際関係を地域大国といわれる国々を中心に多角的な視点から分析し,最新の動向を踏まえ展望する.
目次
序文(池内 恵)
新しい世界の見方(川島 真・池内 恵)
I 地域大国の立場
コロナ危機後のロシアと世界――「長い二〇一〇年代」か,新しい世界か(小泉 悠)
継続する安全保障化と地域秩序中心のアプローチ
――コロナ危機下の二〇二〇年におけるトルコの内政と外交(今井宏平)
インド――コロナの苦境を機会に変えることができるか(伊豆山真理)
インドネシア――コロナ危機下の反民主的政治アジェンダ(本名 純)
ブラジル・ボルソナーロ政権はなぜパンデミックを防げなかったのか?
――予見されていたコロナ禍の危機と米中対立下での外交戦略(舛方周一郎)
南アフリカ,そしてアフリカの衰退と再生(平野克己)
II 小国の立ち回り
中国=モンゴル関係のメタファーとしてのコロナ(尾崎孝宏)
アフター・コロナの中国の新疆政策(田中 周)
「小国」は主体か,客体か?――米中対立下の香港(倉田 徹)
台湾――コロナ危機により深まった中国との分断(福田 円)
楽園の疫病――太平洋島嶼国の現実(早川理恵子)
北朝鮮の新型コロナウイルス対策(宮本 悟)
III 地域のまとまりと分裂
アフターコロナの中東秩序(池内 恵)
中央アジアの新型コロナ問題と国際関係――減速する世界?(宇山智彦)
キューバ白衣外交の文脈――トランプとコロナ(上 英明)
あとがき(川島 真・池内 恵)