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精神科病院と地域支援者をつなぐ みんなの退院促進プログラム

実施マニュアル&戦略ガイドライン

編著:古屋 龍太
編著:大島 巌

紙版

内容紹介

本書は、長期にわたり精神科病院に入院している人々が退院して地域で生活できるようにするために必要な手立てを、プログラム評価理論の観点から整理した。支援者が具体的にどのような取り組みをすればよいのかをわかりやすくまとめた「実施マニュアル」と「戦略ガイドライン」で、みんなで明日から取り組める。病院・地域統合型の知恵の集大成である。

目次

はじめに
本書のめざすもの


 第Ⅰ部 長期入院者の退院促進とは?
第1章 背景を知る──精神科病院から退院できない!
 1 退院促進と地域移行──精神科病床の多い国、日本
 2 日本特有の歴史的背景
 3 なぜ退院ができないのでしょう?

コラム1 「継続は力なり」──秘めた想いを実現するために
コラム2 病院管理者の立場から見た退院支援

第2章 支援の現状──退院促進から地域移行・地域定着支援へ
 1 退院促進支援事業の開始
 2 地域移行支援特別対策事業の展開
 3 個別給付化の影響──訪問調査を踏まえて
 4 地域移行支援・地域定着支援の現状と課題
 5 「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」構築の展開

コラム3 退院促進~地域移行・支援にかかわって──和歌山県紀南地域の場合
コラム4 居住サポート事業と連動した地域移行支援──広島県三原市の場合

第3章 効果的な支援のために──実践のモデルとそれを支える理論の話
 1 効果モデルと制度モデルとのちがい
 2 統合型プログラムとは?──病院と地域と行政
 3 プログラムのゴールとは?──支援の基本理念
 4 プログラム理論について
 5 効果的支援要素とは?──支援の道しるべ

コラム5 病棟での取り組み、看護師の退院支援意欲の喚起
コラム6 病院PSWのみなさんへ──今病院でできること

第4章 段階ごとに考えよう!──地域移行のステージ
 1 各期のねらいと達成の定義
 2 開拓期(0期)
 3 萌芽期(1期)
 4 形成期(2期)
 5 発展期(3期)
 コラム7 退院後の恢復への地平──「地域共生社会づくり」から切り拓く
 コラム8 ピアから求める地域移行・定着支援──「きた風と太陽」のようにあってほしい


 第Ⅱ部 実施マニュアル
第5章 効果的支援要素とプログラムの進め方──マニュアルとワークシートの使い方
 A領域 協働支援チームの形成
 B領域 病院広報とモチベーションサポート
 C領域 関係づくりとケースマネジメント
 D領域 具体的な退院準備
 E領域 退院後の継続的支援
 F領域 退院促進の目標設定
 コラム9 病院と地域機関が一体化して退院支援をしていくために
 コラム10 行政・地域・病院がチームとなっておこなう退院支援


 第Ⅲ部 戦略ガイドライン
第6章 地域の実情に応じた取り組み
 1 開拓期(0期)──個別支援から「支援の核」形成をめざす
 2 萌芽期(1期)──「支援の核」の実践が組織内に波及することをめざす
 3 形成期(2期)──多機関が組織として協働する事例をめざす
 4 発展期(3期)──行政の積極的な参画で効果的実践をめざす

コラム11 開拓期の苦悩、課題、展望
コラム12 地域移行をすすめることは、地域の課題

第7章 現場で効果的実践を実現するためのツール
 1 全体構想シート
 2 基本計画シート
 3 「期」ごとのシート活用例

コラム13 生活支援って何だろう?
コラム14 「私が人生の主役」になるために──支援者ができること


資料編
 1 戦略シート(全体構想シート/基本計画シート)
 2 地域移行支援情報交換シート
 3 病棟における退院支援計画・経過一覧表
 4 用語解説

おわりに
引用・参考文献
索  引

著者略歴

編著:古屋 龍太
2021年1月現在
日本社会事業大学大学院福祉マネジメント研究科教授
編著:大島 巌
*2021年1月現在
日本社会事業大学社会福祉学部教授

ISBN:9784623089543
出版社:ミネルヴァ書房
判型:B5
ページ数:176ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2021年01月
発売日:2021年01月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS