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知りたい食べたい熱帯の作物(全3冊)

パイナップル

監:竹内 誠人
絵:谷口 シロウ

紙版

内容紹介

果実の上に葉が生えている、個性的な姿のパイナップル。スナックパインのようにちぎって食べられるのは、小花が集まって集合果となっているから。芽(えい芽、吸芽)を使って栽培し、果実の頭の部分(冠芽)からも育てられる。アナナス科のパイナップルはCAM植物といって昼間は気孔を閉じて水分の蒸散を防ぎ、夜に気孔を開いてリンゴ酸をつくり、それを糖に変えて利用するので乾燥や高温に強いしくみをもつ。大航海時代にふるさとの南米からヨーロッパに伝わったのは芽の強い生命力のおかげ。戦時中、沖縄では戦火をさけてパイナップルの芽を山中に隠し、戦後にそれを使って新たに栽培をはじめた。国内では石垣島や西表島、沖縄本島北部が産地。強酸性で作物生産に適さないとされてきた土壌でこそパイナップルは栽培できる。沖縄は缶詰加工用が主だったが、輸入自由化がきっかけとなり生食用パインの育種がさかんになり一般にも出回るようになった。香り高いパイナップルが世界に広まったのはどうしてか、その歴史や生命力の強さを自分で育てて体験する。

目次

くだものの王さま、王さまのくだもの
マツボックリに、そっくり!
冠のような葉、どこが果実?
世界におよそ150種もある!
ふるさとの南アメリカからヨーロッパへ
缶詰で人気になって世界へ
パイナップルが日本へやってきた!
沖縄のパイナップル産業
広大なプランテーション
パイナップルの一生と栽培ごよみ
いろんな芽でふえるたくましさ
タネをみつけた! まいてみよう!
パイナップル科の仲間は、タフな植物
葉をふやして、大きな株にしよう
花が咲いた! 実ができた!
さぁ、食べよう!
酵素のはたらきを調べてみよう!
ドライ、ジャム、パインケーキ
未来へ向けて……
あとがき

著者略歴

監:竹内 誠人
1973年愛媛県生まれ。1997年琉球大学大学院農学研究科修士課程修了(農学)。1998年沖縄県農業試験場名護支場パイン研究室で、パインアップル栽培研究に従事する。2006年より沖縄県農業研究センター名護支所果樹班でパインアップルの品種開発に携わる。
絵:谷口 シロウ
1959年愛知県名古屋市生まれ。東京在住。愛知県立旭丘高校美術科卒業。東京造形大学絵画科卒業。フリーイラストレーター。ヤングジャンプ「金の熊賞」佳作賞。ソニークリエイティブグランプリ銅賞、FROM A The ART日本展優秀賞など。

ISBN:9784540201493
出版社:農山漁村文化協会
判型:AB
ページ数:40ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2021年01月
発売日:2021年01月15日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YBC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:YNK
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:TVS
国際分類コード【Thema(シーマ)】 4:WMPF