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ナショナリズムを理解できないバカ

日本は自立を放棄した

著:適菜 収

紙版

内容紹介

愛国者が売国奴を礼賛する摩訶不思議

「ナショナリズム」という言葉を聞くと反射的に「右翼」「軍国主義」と認識し、毛嫌いするきらいがある。しかし、本来の意味は違う。簡単に言えば、歴史や共同体を大切にし、安定的、文化的で保守的なものだ。ところが、日本の政治は日本人の利益を破壊してきた。一例を挙げれば、雇用市場を不安定化させ、格差を拡大させてきた。移民政策を拡大させ、さらに水道の民営化で海外企業に売却が噂されるなど、かつてならば「国賊」「売国奴」と罵られてきたはずの政治家が「自称保守」を自認する人々に支持されてきた。安倍晋三前総理大臣だ。
安倍氏の後を継いだ菅義偉総理も大した差はない。”政商”竹中平蔵氏、「中小企業の再編」を菅総理に吹き込んだ元ゴールドマン・サックスのデービッド・アトキンソン氏を「成長戦略会議」のメンバーに入れたくらいだ。
おそらく日本の富が海外(特にアメリカ)に流出し続け、日本の貧国化はさらに進む。いつの時代も泣きを見るのは、一般庶民だ。まずは国家とは何かを理解する必要がある。ナショナリズムと近代とは深い関係がある。近代国家について考えるときは、まずはナショナリズムを理解する必要があるのだ。


【編集担当からのおすすめ情報】
ナショナリズムを理解しないと、左翼、右翼、保守といった概念もわからなくなります。そうなると、保守の対極にあるものを「保守」と担ぎ上げてしまいます。いい例が「新自由主義=保守」と認識しているようなものです。著者は学生時代に哲学を専攻し、さまざまな文献からナショナリズムの本質を定義し、アカデミックな内容をやさしく解説する一方、舌鋒鋭く、「エセ保守政治家」たちをこき下ろすなど、痛快な内容となっています。

目次

第一章 ナショナリズムとは何か
第二章 ナショナリズムの思想史
第三章 民族主義と保守主義
第四章 グローバリズムが世界の秩序を破壊する
第五章 ナショナリズムと日本人

ISBN:9784093888011
出版社:小学館
判型:4-6
ページ数:224ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2020年11月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QDTS