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小学館新書

未来のカタチ

新しい日本と日本人の選択

著:楡 周平

紙版

内容紹介

少子高齢化、地方過疎化の打開策を大提言!

企業・ビジネス小説の第一人者、楡周平氏が新しい時代の日本と日本人に提言する「ニッポン改造論」。
日本社会や企業が近未来に直面する問題点を見据える楡氏の作品は、緻密な取材・データ・ファクトに裏付けられ、その先見性には定評があります。
TVドラマ化された小説『プラチナタウン』は、地方の広大な遊休地にリタイア世代のためのテーマパークタウンをつくる物語ですが、過疎高齢化の実現能な解決策として大きな反響を呼びました。当時、地方創生大臣だった石破茂氏に、伊吹文明氏(元衆院議長)が必読書として薦めたことでも有名です。

本作品は、少子高齢社会とコロナ禍に直面する日本人が、真っ先に取り組むべき打開策を提示します。
出色は、「ネスティング・ボックス」構想。子育て世代をターゲットに、「一番下の子」の義務教育が終了するまで低家賃でタワーマンションに住めるようにする。医療・保育施設も併設することで、仕事と子育てを両立させやすくするコミュニティをつくるものです。
その他、「コロナ禍で激変する産業構造」「外国人労働者の激増と日本語の危機」「教育」などをテーマに、これからの日本人に価値観の大転換を促す警世の書です。

目次

未来のカタチ 新しい日本と日本人の選択 目次

はじめに 3

第一章 外国人移民は人口減少対策にはならない 13
日本は魅力的な国なのか
日本への移住を望む外国人の動機とは?
日本語を必要としない移民たちのコミュニティ
いずれ確実に消滅するメディア産業
日本のメディアの海外支局が存続の危機
国語よりも優先される英語教育
過去の知の蓄積にアクセスできなくなる
東京は子供を最も産みにくい環境
「子供は一人」にさせるお受験の実態
中学受験もまた同じ
中国、韓国との共通点
少子化の最大要因は科挙制度の影響

第二章 不確実性に拍車がかかる時代 61
医師も決して安泰ではない
大企業への就職はリスクの高い選択
イノベーションの波が既存産業を崩壊させる
ビジネスモデルが確立されている企業ほど脆い
「日本の柱」自動車産業とて例外ではない
開発速度が加速する技術の世界
EV時代の到来で日本の自動車メーカーは生き残れるか
日本企業がグーグルやアップルになれなかった要因
企業は何のために存在するのか
産学協同で再教育の場を

第三章 少子化を打開する「ネスティング・ボックス」構想 109
30、40代にのしかかる住宅ローンと教育費
子供が増えれば長く住める「ネスティング・ボックス」構想
築地市場跡地を少子化対策に活用せよ
東京近郊にもある「ネスティング・ボックス」用地
いかにして第一子出産年齢を引き下げるか
MOOCで産休・育児休暇中の女性に資格取得のチャンスを
リストラや倒産に備えた社員の再教育

第四章 新型コロナウイルスで一変した日本社会 139
コロナ禍で露呈した一極集中社会の脆さ
地方の方が東京より災害に強い!?
「季節ごとに居住地を変えながら仕事」というライフスタイル
MOOCは大学教育のあり方も変える
生き残る大学と淘汰される大学

第五章 地方の過疎高齢化はビジネスチャンス 169
ウィズ・コロナ時代に激変する不動産ビジネス
テレワーク従事者に特化した賃貸ビジネス
六次産業への進化で日本の冷凍食品を世界に
高齢者の移住で地方を活性化させる「プラチナタウン」構想
なぜ空き家ではなく集合住宅でなければならないのか

おわりに 202

ISBN:9784098253791
出版社:小学館
判型:新書
ページ数:208ページ
定価:800円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2020年11月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB