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岩波ジュニア新書 926

人は見た目!と言うけれど

私の顔で、自分らしく

著:外川 浩子

紙版

内容紹介

もし自分の顔に、目立つあざや傷あとがあったら…? そうした症状をもつ人たちが直面する、いじめや差別などの困難——見た目問題。当事者と共に悩み、失敗をくり返しながら解決に取り組んできた著者が、脱毛症、口唇口蓋裂、アルビノなど様々な症状の人たちの体験を伝え、家族や先生など周りの人はどう関係を築けばよいのかを考える。

目次

はじめに 「見た目問題」とは


第1部 当事者を生きて
 理想の自分を求めて 全頭型円形脱毛症——森田太郎さん(仮名)38歳
 自分を好きになれなかった理由アルビノ——神原由佳さん 25歳
 言わなくてもいい ロンバーグ病——村下優美さん 30歳
 人とのつながりで、自分を取り戻す 全身型円形脱毛症——町山満男さん(仮名)48歳
 「見た目」を気にしなくなったのは 小耳症——西村八重さん(仮名)33歳
 症状はなくならないけれど 口唇口蓋裂——鹿島崇之さん 41歳
 ある日突然、体の一部を失って 事故による指の欠損——杉田真梨さん 39歳

【コラム1】 見えなくても、苦労がある


第2部 当事者をとりまく人たち
 家 族
 友 人
 恋人・パートナー
 学校の先生
 医 師
 たくさんの人を傷つけて
 いじめてしまった私 いじめられた私
 いじめと「見た目」

【コラム2】 「うつらなければ…」「遺伝しなければ…」、それでいいの?


おわりに
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著者略歴

著:外川 浩子
外川浩子(とがわ ひろこ)
東京都墨田区生まれ。慶應義塾大学通信教育課程文学部卒業。NPO団体を経て独立。NPO法人マイフェイス・マイスタイル代表。
20代の頃につき合った男性の顔に大きなやけどの痕があったことがきっかけで、見た目の問題に関心をもつようになる。一緒に街を歩いているときも、電車に乗っているときも、たくさんの人たちの視線を感じて、「人って、こんなに無遠慮に見てくるんだ!?」と驚き、見られ続けるストレスにショックを受ける。
2006年、実弟の外川正行とマイフェイス・マイスタイルを設立。見た目に目立つ症状をもつ人たちがぶつかる困難を「見た目問題」と名づけ、交流会や講演などを通して問題解決をめざし、「人生は、見た目ではなく、人と人のつながりで決まる」と伝え続けている。
作家の水野敬也さんと『顔ニモマケズ――どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語』(2017年、文響社)を刊行。

ISBN:9784005009268
出版社:岩波書店
判型:新書
ページ数:220ページ
定価:860円(本体)
発行年月日:2020年11月
発売日:2020年11月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB